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家づくりを考えるなら常に「価格以上の価値」を意識した方が良い理由

つづるです。私は倹約が好きな人間です。「お得」が好きだし、使わなくていいならお金は大事にしたいタイプです。主人が仕事帰りにコンビニでポテチを買ってきた時は「やっちまったなぁ~!」と野次を飛ばす程度です。どうせ買うならスーパーで買ってほしい。

そんな私の職業は「建築」「設計」「インテリア」・・・主に家づくりのお手伝いをしています。

人の生涯には、様々なお金が必要となりますが、その中でも「住宅資金」「教育資金」「老後資金」は人生の三大資金と言われているそうです。そのうちの「住宅資金」に大きく関わる仕事をしている訳です。

■日本の家づくりは消耗品

日本での家づくりは「完全な消耗品」と言われているそうです。木造の場合、20年~25年も経てば建物の価値は0になります。とくに注文住宅はその名の通りオーダーメイドの住宅ですので、「建築したご家族にとって最大の価値」ではあるけれど、売却を考えた時、もしかすると住みづらい家になっているかもしれません。

家は数千万円もする高い買い物。だからこそ「建てる!」と家族総意で決めたなら、少し倹約気味の気持ちで計画を進めていってほしいと願っています。

■なぜわたしは倹約が好きなのか

少し話を戻して、わたしが「倹約」が好きな理由を綴ります。
倹約はあくまで手段です。倹約でお金が生まれると、次のことに使えます。

・家族と年に数回、旅行が出来る
→定年まで毎年行くなら 10万円くらい×30年=300万円

・美味しいものを食べることが出来る
→美味しいナッツが好き、外食もお酒も好きなのですが
 大体月々3万円くらい 年36万円×30年=1080万円

・エステに行ける(私は美容が好きなのです)
→月々1万円 もし50歳くらいまで行くとしたら
 1万円×12ヶ月×20年=240万円

・娘の将来にお金を残しておける
(習い事、進学、やりたいことを応援できる)
→ 習い事でざっくり100万円くらい、進学で1000万円~2000万円くらい
(学びたい分野や公立・私立などもあるのでざっくり)

合計でざっくりと2720万円~3720万円くらいでしょうか。これだけで家が経ちそうです。

積み重ねるとこれだけの額になる贅沢をしたいなら、無理なく倹約する。そして浮いたお金で贅沢出来ているからより嬉しく感じる。だからわたしは倹約が好きなのです。

そして、わたしの人生の最後(今のところ)の夢は倹約に倹約を重ねて家を建てることなのです。

■倹約気味の家づくりとは

わたしが考える「倹約気味」の家づくりとは、「本当にその機能・そのインテリア・その広さ・その部屋、必要?」と価値を問いかけることです。

家は数千万にも及ぶ買い物なので、1万円や10万円の追加オプションが何故か安く感じてしまいます。本当に必要であれば採用してほしいし、10年後に後悔してないかどうか自信が無いならここは控えて頂きたい。その姿勢を「倹約気味」と書くことにしました。

1万円あれば、十分美味しいものが食べられて幸せな気持ちになれるし、10万円あれば旅行が出来て家族と幸せな時間を共有できます。

そこまで必要が無いのにキッチンの仕様を最新モデルにしてしまった。
本を読む生活に憧れていて大きな本棚を造作で作ったが、結局本を読むまもなく忙しい。
家が広くなりすぎて掃除の手間がただただ増えてしまったなど…
将来的にご家族にとって価値が下がってしまう可能性があるオプションは本当に満足度の高いとは言えないと思います。

逆に考えると、数年先も価値を感じられるかどうかを考えて、価格以上の価値を感じることが出来るなら、それは採用するべきオプションだとも思います。

終わりに

今日はわたしのnoteに遊びに来てくださってありがとうございます。子どもが生まれてから、より一層、「時間」について考えるようになりました。
子どもと過ごす時間、ご飯を食べる時間、noteを書く時間、仕事をする時間…いろんな時間がありますが、「家」で過ごす時間が一番長いのは子供時代と老後かもしれません。

わたし自身は本当は、今すぐにでも家が欲しいと思ってはいますが、自分の老後のためにその楽しみは取っておこうと思います。

わたしのお客様にも「お金をかけてでもやりたいこと」「10年先でも愛せるものかどうか」を問いかけて、設計提案をしています。そういう目線がきっと長い目で見たときの満足感につながると信じています。


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