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知られざる万能野菜「かつお菜」。出汁いらずの風味と食べやすさ
「かつおの出汁がいらないくらい風味や旨味がある」というワードに惹かれて、『かつお菜』という野菜を育てています。
福岡の伝統野菜で、高菜の仲間でもあります。漢字では「勝男菜」と書き、縁起物としてお正月の雑煮で使われることが多いそう。
福岡では親しみがある野菜ですが、四国にはほぼ流通していなく、今まで食べる機会がありませんでした。農大の畑で自分で好きな野菜を育てていいと言われ、種選びをしているときに目に付いたのが、かつお菜。
初めて聞いた野菜で好奇心が湧き、育てることにしました。
成長すると40〜50cmくらいの大きさになり、葉っぱは少し縮れているのが特徴。アクが少なくそのまま調理できるので、煮物や汁物、鍋物、おひたし、おにぎりなどいろんな料理に使える万能野菜です。
味噌汁のなかに入れて食べてみると、風味がとても良く、葉っぱは柔らかくてクセがなく食べやすい。初めて食べたけど、これはおいしいわと感じました。
高菜だとアク抜きをしないといけないので、少し手間がかかりますが、かつお菜はアク抜きをしなくていいというのが特徴なので、日常使いもしやすく、辛味もほとんどないので子どもでも食べやすい。
葉っぱが少しトゲトゲしているので、見た目は強そうなのに、柔らかくてクセがないというギャップ。
いまは食べやすいように20cmくらい15g前後の大きさで収穫していますが、福岡では1枚100gの大きさで収穫しているのだそう。私が育てているものはそこまで大きくならなさそうですが、どれくらい大きくなるかも試してみたいところ。
香川ではまだまだ知名度が低くて、スーパーや産直でもほとんど見かけませんが、かつお菜のおいしさを知ってしまったので、これから少しずつ普及させていきたいと思います。
かつお菜を見かけたらぜひ一度手に取ってみてください。