「一日一個〜♪三日で三個〜♪信じられん話が三個できる〜♪」の話
【息子の譚】
金曜日の夜。
リビングの隣の和室には
かっちゃんがコインランドリーに行ってくれたその後の……
キレイになったタオルや服の……
洗濯物の山。
マウント富士かな?
(精神的に)
と言っても過言ではないような存在感。
我が家では二階にタンスやウォークインクローゼットはあるものの……
普段使いの全ての衣類は一階のそれぞれの箱にたたまれるでもなく放り込まれている。
タオルは(しゃーなしに)
私がたたみ洗面所の棚へ。
次の日の朝。
昨日と何ら変わらぬ山を眺め……
(今日は息子の友人達が恐らく遊びに来る……
マイ・おパンツだけは箱につっこんどこう)
タオルの山はもう……
仕方がない。
たたみたくないんだ……
今だけは。
5時を過ぎて帰宅すると、友人達は既に帰っていたようで……
「ただいま〜」
「おかえり〜」
ふと和室を見ると
今朝、あったハズの
マウント富士がない。
「アレッ?洗濯物は?」
「友達来るし……流石になーと思って、たたんどいた」
「ウソやん!マジで!?そんな事も出来るん?」
「えへへー、すごいじゃろ」
「すげぇ……」
そんな事、今まで気にせず遊んでたじゃん。
イヤ……
違うそうじゃない。
私が見かねて、たたんでたんだよ……
それまでの私は
ゴーストオブツシマをまだ知らなかったから。
【かっちゃんの譚】
土曜日の朝。
トイレに行きドアを開けると
かっちゃんがいた。
「キャーっ!」
と叫ぶかっちゃん。
「あー……鍵閉めなよ」
平然としたつくね。
はら家はお風呂でもそう。
つくねはかっちゃんの前だろうが
裸で仁王立ちすら出来るよ。
ジョジョ立ちも出来るよ。
でも……
かっちゃんがお風呂入ってる時に用事があって
(かっちゃんは長風呂なので)
体を洗ってる最中にドアを開けると
「キャー!変態!」
と言われる。
結婚して13年目なのに……
46歳なのに……
乙女なかっちゃん。
【つくねの譚】
昨日。
朝からゲームに勤しむつくね。
(右手の親指が痛いな……)
とここ数日思っていた。
原因は明々白々。
△ボタンが強打なので……
めっっっちゃ押しまくるんだ。
本来ならもう少し力を抜いて押しても大丈夫なのだろうけれど。
多分、少しばかり強く押しているのだろう。
あるミッションクリア後。
(よっしゃ!倒した!しかし、痛いな……)
ふと、指先を眺めると……
親指と爪の間から血が出とる!
流血沙汰!!
(めっっっちゃ少量)
(えーっ……すごっ!私……私……ファミコンロッキーやん!)
コロコロコミックにて80年代に連載していた
マジでゲームに命をかける少年達の物語。
ソク息子に報告。
「お母さん……すげぇな。プロゲーマーでも血は流さんよ」
「ウフフ……」
帰ってきたかっちゃんに報告。
「すげぇ!ファミコンロッキーじゃん!」
「そうなんよーーっ!!!!」
あっという間に血は止まり
徐々に皮膚が固くなるんだろう。
何でかな……
少し嬉しいのは。