見出し画像

現役SEO編集者が考える”AIにはできない配慮”|文章のチェックポイント・添削事例5つ

こんにちは!月100万円以上稼ぎつつも廃人化している女ことざわです。
今回は、とあるSEO仲介会社で案件獲得数1位だった私が考える配慮できている文章のチェックポイントについて紹介します。

またこの文章のチェックポイントは、個人的にはAIには対応できない部分かと思っています。(AIに読者層について詳しく教え込めば再現可能かもしれないですが、必ずチェックは行う必要があると感じています。)

  • 他のライターさんとより差がつく文章を書きたい!

  • YMYL領域などのライティングで配慮できる文章を書きたい

  • インクルーシブ・ダイバーシティなども視野に入れた文章を書きたい

上記に当てはまる人に、少しでも役に立てると嬉しいです!
とはいえ、あくまで私の経験上のノウハウではあるので、異論があれば気軽にコメントいただけると嬉しいです!(私の今後の学びにもなるため)


誰が読んでもできるだけ傷つかない文章になっているか

まず一つ目です。
誰が読んでもできるだけ傷つかない文章になっているかどうかです。

例えば、以下のケースの場合、誰が記事を読むと想定できますか?

上位表示を狙いたいキーワード:うつ病 休職 手続き
クライアントが求めるターゲット層:うつ病で休職する社員に対してどう対応したらいいかを知りたい企業の担当者
クライアントが求める記事の目的:うつ病での休職を会社員が望んだ場合に会社がどんな対応を取るべきか知りたい

上記のキーワードだと想像がしやすいと思いますが、この場合は、うつ病の人が周りにいる親族・第三者だけでなく、うつ病当事者が読む可能性も十分に想像できますよね。
うつ病の当事者も読むとわかっていた場合、クライアントが求めるターゲット層が当事者でない場合でも、当事者も傷つかないように配慮する必要があると考えています。

例えば以下の文章例は個人的にはNGです。

うつ病を患っている人が社内にいるとき、どう対応してあげるのが適切か判断がつかない企業担当者もいるのではないのでしょうか。

私が修正を入れるとしたら以下のように書き換えます。

うつ病の人が社内にいるとき、どの配慮が当事者にとって最適か迷う企業担当者もいるのではないでしょうか。

私が気をつけたポイントは以下の通りです。

①患っているというワード
本人が読んだ時に「自分はうつ病患者なのか…」と再度自覚してより気分が落ち込む可能性が想定できるため、あえて書かない方が良い。

②どう対応してあげるのが適切か判断がつかない
対応してあげる、という言葉を書くことで「わざわざうつ病の人に対応してくれているんだ」とマイナスに捉えられる可能性がある。また「どう対応してあげる」と書くことで、「どう対応するかをこっちが判断するのは手間なことをさせている」と当事者が捉える可能性がある。
また「判断がつかない」よりも「迷う」の方が当時者に寄り添いたいという気持ちが伝わりやすそうという温度感を感じるため変更しました。

上記のように、「なるべく当事者が読んだ時に意に反して傷つけてしまう可能性がないかも考えつつ、狙っているターゲット層にも伝わる文章にすること」が重要だと個人的には思っています。

とはいえ、上記は実際に自身がうつ病を経験したり、まわりにうつ病の方がいないと掴めない感覚でもあると思っています。
私の場合は、自分がうつ病経験者であること、親族にうつ病の人がいること、また親族との関わり合いの中で、「何が相手を傷つけないか」と悩みに悩んだため、大量にうつ病経験者のエッセイや書籍を読み漁ったことが役に立っていると考えています。

あえて断定しない部分を作れているか

次です。こちらも例をもとに説明します。

例えば「浮気」をテーマにした記事を書く場合、私であれば以下の文章表現はNGです。

浮気をされるのは悲しいことです。

私が修正するとしたら以下の文章に書き換えます。

浮気をされて、とても辛い気持ちになっているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

浮気をされて悲しいと感じる方は、実際に多いとは思います。
ただし「浮気をされるのは悲しいことです。」と断定されることで、より悲しみを自覚して落ち込んでしまったり、突き放された気持ちになる当事者もいると想定したため、書き換えています。

あくまで、「浮気=悲しいもの」と断定せず、悲しい気持ちになっている人は多いですよね、と寄り添う文章を心がけてあげると良いかもしれません。

こちらも一つ前の例と同じように、想像力が必要な作業だと思っています。
実際に浮気されている方がいた場合に、離婚調停と子育てもあわせて行うというのは、膨大な労力と精神力が必要です。
そのため気持ちに余裕がなくなってしまうことは十二分に想定できると考え、そういった方がいかに負担なく読める文章になるかを心がけてみても良いでしょう。

どの読者層が読むかを想像して適切な補足情報を入れられているか

先述したとおり、上位表示を狙うキーワードで、CVを狙いたい読者は定まっていても、実際にその記事を読む読者はもっと幅広い可能性があります。

そのため、事前に幅広い読者層を想定して、適切な補足情報をつけてあげるのがおすすめです。例えば、以下のようなケースです。

発達障害の疑いがある子どもを、療育に通わせる親御さんは多いのではないでしょうか。

この「療育に通わせる」という言葉は、発達障害の疑いがあると保育園などでお話を受けた親御さんの場合は、耳にすることが多い言葉かもしれません。

ただし、ご自身の判断でお子さんに対して「発達障害の疑いがあるかもしれない」と思い始めた人にとっては、聞き慣れない言葉である可能性があります。

そういった場合は、「療育」という言葉に対して記事内で補足説明をつけてあげることでより幅広い層の読者にとってわかりやすい文章になります。

視覚的な配慮ができているか

視覚的な配慮ができているかについてはいくつか例があります。

  • 図解や表・箇条書きなどで読者がより読みやすい工夫ができているか

  • 図解やイラストの文字がスマホ・PCでも快適に読めるか

  • 色の濃淡が色覚障害のある方に配慮されているか など

一番最後の「色の濃淡が色覚障害のある方に配慮されているか」はあまり意識されている方は少ないのではないでしょうか。

この配慮を行いたい場合は、以下のアプリなどで視覚障害がある方の視点で図解等を見てみるのがおすすめです。

もし福祉系などの分野で構成案を作成したり、ライティングをする場合は以下のような書籍で「インクルーシブデザイン」について勉強しておくと、コンテンツに対する配慮の提案の際に役に立つと思います。

とはいえ、視覚的な配慮についての案出しは、AIでも行なってくれると思うので、視覚的な配慮や工夫が浮かばないときに「どんなことをしたら良いか?」をAIに相談してみても良いかもしれません。

読者が次のアクションに繋げられるコンテンツが提供できているか

最後に、私がコンテンツを作成する際に気をつけていることですが、読者に問いが残るコンテンツをなるべく作りたくないと考えています。

悩みを心理的に解決するだけでなく、次のアクションに進められる文章になっているか?を考えて構成案や文章を作成しています。

例えば、以下の場合は私にとってはNGです。

自身で「うつ病かもしれない」と思った場合は、お近くの精神科を受診をすると良いでしょう。

以下はOKな例です。

自身で「うつ病かもしれない」と思った場合は、お近くの精神科を受診をすると良いでしょう。
精神科の選び方に迷った際は、自身が住んでいる市区町村の自治体が紹介している機関に相談するのもおすすめです。(以下は横浜市泉区の例です)
メンタルヘルス・こころの病気に関する相談 横浜市泉区
Googleで「精神科 紹介 相談 (お住まいの市区町村名)」などで検索してみましょう。

noteでは表を作成するのに少し手間がかかるのであえて省いていますが、例えばリンク先にある以下ような内容を表にしてに加えてあげることで、読者がより次のアクションに繋げやすくなります。

引用元:メンタルヘルス・こころの病気に関する相談 横浜市泉区

文章を作成する際に、心理的な解決だけを考えるのではなく、「読者が次のアクションに進められるか?」までを考えてみても良いでしょう。


長くなってしまいましたが、私が考える”AIにはできない配慮”の文章・コンテンツ添削例5つを紹介しました。

冒頭でも書きましたが、あくまで私の経験上のノウハウではあるので、異論等は気軽にコメントいただけると嬉しいです!(私の今後の学びになるため!)
また事例としてYMYL領域よりのものが多かったですが、私はジャンル関係なく常に上記を意識して添削や編集を行っています。

そして重要な補足ですが、今回紹介したポイントには明確な正解はありません。なのでライティングの際に正解を求めるよりも、常にその時の自分で精一杯で考え抜くということを大事にすると良いと個人的には考えています。

ライターさんや、SEOのコンテンツディレクターさんにとって少しでも学びになれば幸いです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!🤗

【関連してそうな私の記事】


いいなと思ったら応援しよう!