【カフェ営業記】コーヒーのスキルや知識はどう身に付けていったのか?
僕は今、京都でLaughterというコーヒーショップを運営しています。
お店に立っていると、「コーヒーの勉強はどうやってされたんですか?」とよく聞かれるので、今日は僕の実体験を記します。
・21歳までコーヒーを飲んだことが無かった
27歳になり、コーヒー屋の営業も四年目に入った僕ですが、実は21歳までコーヒーを一滴も飲んだことがありませんでした。
タイ北部の農園で栽培されたコーヒーを飲んだのが人生初で、そこからその味や生産までのストーリー。そしてなにより、日本でほとんど流通されていなかったタイ産コーヒーを広めていける!とのワクワク感に胸を打たれ、コーヒーに興味を持つようになりました。
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・経験ゼロ、知識ゼロ。何も分からないところからのスタート
しかし、コーヒーに興味を持った!と言っても、知識も経験もゼロ。
コーヒーを自分で淹れたことも無かったし、ドリップコーヒーとエスプレッソの違いも分かっていませんでした。
そんな状況で僕がやったのは、「とにかく身体で覚えること」でした。
何回も何回も自分でコーヒーを淹れました。近所のコーヒー屋のマスターにもご協力いただき、とにかく沢山のコーヒーを飲みました。
コーヒーには「フレーバーホイール」というものがあり、「マスカットのような爽やかな味わい」「チョコレートのようなコクと甘みのある後味」のように、コーヒーをコーヒー以外のもので表現する手法があります。
フレーバーホイールを頭で覚えただけでは意味がないので、
「これがストロベリー、これがストロベリー…」と頭の中で言い聞かせながら何杯も何杯もコーヒーを飲みました。
コーヒーは嗜好品で、五感をフルに活用して楽しむ飲み物です。
だからこそ、「実践すること」が何より大事だなと思います。
僕自身は、自分の中で好みが分かってきた頃からどんどんのめり込んでいきました。
お酒でも一緒で、「僕辛口の日本酒が好きで!」と言えると、なんだか一つ階段を登った感じがしますよね?
・知識と実体験のバランス
一方で、商品としてコーヒーを届ける立場になるならある程度の知識も必要です。お客さんから様々なコーヒーに関する質問を頂きますし、何より最低限の知識が無ければ成長することも、改善することも出来ません。
そもそもフレーバーホイールを知らなければ、どんだけコーヒーを飲んでも
ただただ「美味しかったなぁ」「まずかったなぁ」で終わってしまいます。
なぜ美味しいのか?なぜ美味しくないのか?を深掘りするには最低限の知識は必要です。
ドリップが上手くいかなかったときも、そもそもドリップ中の一つ一つの動作が味にどう影響してるかを知らなければ、目指す味に向けて修正することも出来ません。
知識だけでコーヒーは作れませんが、実践だけでは得られないものがあるのもまた事実。
手を動かすことが最も大事ですが、それと付随して知識もつけていけたら最高ですよね!
・ゼロからでも大丈夫!大事なのは良い意味でのこだわり
正直、経験ゼロからでもコーヒー屋を開業したり、コーヒーに関する職に就くことは十分可能です。
それよりも、大事なのはコーヒーへの「こだわり」
個人店をするならば、お客さんは味だけでなく、店の雰囲気や店主のキャラクターなど、総合的なものを加味してお店を選んでいます。
その時に大事なのは、「うちはこんなコーヒーを出すんです!」といった一本の軸です。それを生むのはある種、コーヒーへの愛でありこだわりであると思います。
知識や経験に裏付けられた「届けたいモノ」こそ、一番求められているものではないでしょうか。
・コーヒーに関する資格は取得するべき?
コーヒーに関する資格も何個かありますが、はっきり言えば必ず取得するべきとは思いません。
コーヒーの勉強などを進めていく上で、自分の中でモチベーションの一つとなるのであれば目指しても良いでしょう。
ちなみに、僕は資格は取得していませんがお店の運営には何の支障も出ていません。
・とにかく、自分なりのアプローチで楽しみましょう!
今の時代はコーヒーに関する情報がネットでたっくさん公開されています。
昔ならお金を払わなければ見れなかったような情報が、簡単にみられる時代になりました。
だからこそ、頭でっかちにならずコーヒーを楽しむという原点に立ち返ることが大事だと思っています。
あなたなりのアプローチで今日もコーヒータイムを楽しみましょう!
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