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自律型人材育成に、なぜ社外体験が必要か?

「うちの社員は言われたことしかしない」
「自分で考えて動く人材が育たない」
「学びの仕組みを整えたのに誰も使ってくれない」

人事担当の皆さん、こんな悩み、抱えていませんか?

この悩みを解決しようと、多くの会社が様々な対策を講じています。社内研修、キャリア研修、1on1面談、さらには配置転換まで...。しかし、こういった取り組みを行っても、なかなか効果が出ないというのが現状ではないでしょうか。

自律型人材が生まれるかは環境に左右される

なぜ、これらの取り組みだけでは十分な効果が得られないのでしょうか?

その理由を理解するには、自律型人材がどのように育つのかを考える必要があります。自律型人材とは、自ら考え、判断し、行動する人材のことです。では、そういった能力はどのように身につくのでしょうか?

実は、自律型人材の育成には「環境」が極めて重要なのです。人は周囲の影響を強く受けます。自律的に行動する人々に囲まれていれば、自然とそういった行動を学び、真似るようになります。逆に、指示待ちの人々に囲まれていれば、自らも指示待ちになりがちです。

自律型人材育成に悩む企業の共通課題

ここで問題なのは、自律型人材で悩んでいる会社の多くは、社内に自律型人材が少ない状態にあるということです。つまり、自律型人材がお互い感化しあって育つのに適した環境がないのです。

このような状況で、いくら社内での取り組み(社内研修、キャリア研修、1on1面談、さらには配置転換など)を重ねても、劇的な変化は起こりにくいのです。なぜなら、社員たちは同じ環境で、同じような人たちと過ごし続けることになるからです。

ちなみに、上記の施策では自律型人材は生まれないよってのはこっちの記事でも書いているので参考までに。

環境を変えることが解決策に

では、どうすれば良いのでしょうか?

ここで重要になってくるのが、「環境を変える」という視点です。具体的には、社員を「社外」に出すということです。

人がいかに環境の影響を受けるかを示す例として、野球部の話を考えてみましょう。

同じ野球の才能を持った高校生がいるとします。この生徒が甲子園を目指す強豪校に入った場合と、野球を楽しむことが中心の普通の学校に入った場合、どう変わると思いますか?

強豪校に入った場合、その生徒は自然と高い目標に向かって必死で努力するようになります。周りの仲間から刺激を受け、先輩や指導者から学び、優れた技術を真似る。そして、チームメイトと一緒に勝利という目標に向かって頑張る。毎日が真剣勝負で、常に自分を高めようとする姿勢が身につくんです。

一方、普通の学校に入った場合はどうでしょう。もちろん、野球を通じて友情を深めたり、健康的な生活を送ったりと、素晴らしい経験をします。でも、「甲子園に行く」という高い目標はそもそも視野に入っていないかもしれない。周りの刺激も、学べることも、真似るべきモデルも、強豪校ほど多くはないでしょう。

つまり、同じ才能を持っていても、置かれている環境によって、目指すものや成長の方向性が全然違ってくるんです。

他者(社外)からの影響

これって、僕たち大人の世界でも同じことが言えるんじゃないでしょうか。

「主体性」や「自律意識」って、どうやって生まれると思いますか? 多くの人は、「個人の内側から自然と湧き上がってくるもの」だと思っているかもしれません。でも、実はそうじゃないんです。

人は誰かと出会って、話して、その人の生き方や価値観に触れる。そこで刺激を受け、新しいことを学び、憧れの人の行動を真似てみる。そして、「自分もこんな風に考え、行動したい」「もっと自分で決断し、責任を持ちたい」という思いが芽生えるんです。時には、尊敬する人と一緒に何かを作り上げる経験が、大きな成長につながることもあります。

つまり、「主体性」や「自律意識」は、他者との関わりの中で刺激され、育まれていくんです。

だからこそ、どんな人と出会うか、どんな環境と触れるかが重要なんです。

社外経験のすすめ

そこで僕らが提供しているのが、「仕事旅行」というサービスなんです。これは、基本的に1日から3日という短期間で行われるプログラムです。でも、単なる職業体験ではありません。このサービスの本当の目的は、多種多様な「熱量・意志」を持った人々と出会い、その仕事観や人生観に触れることなんです。

■ 仕事旅行の実例:農家体験

例えば、とある大手企業に勤める普段は会社でエンジニアをしている人が、同じような大手企業を経て、農業に転職した人のところで1日過ごすとします。会社員時代の経験がどう現職に活かせているのか、どんな経緯で今に至ったのか。どんな苦労ややりがいを感じているのか。そんな農家さんの仕事への情熱や哲学に触れ、直接話を聞く。

たった1日でも、その人の価値観や仕事に対する姿勢は大きく揺さぶられるんです。「こんな生き方もあるんだ」「自分も何か新しいことを始めてみたい」そんな思いが芽生えるかもしれません。

■ 参加者の声:仕事旅行の効果

実際、こんな声を聞きます。一部をご紹介します。

「そんな仕事の進め方あり!?という仕事の進め方を当たり前のように行っていた。その手法を自社に取り入れたらどんなことが起きるかと、ワクワクスイッチが一気に入った」(40代、男性、管理職)

「大手企業に属しながら、副業を実践している方に、副業の始め方や実際に軌道に乗せていくまでの生々しい話を聞くことができた。おかげで新しい視点でキャリアの可能性を発見できた」(28歳、女性、営業職)

「旅先で知り合った方と盛り上がってしまい、今も定期的に飲みに行ったり、一緒に勉強会やイベントに出かけたりしています。」(58歳、男性、エンジニア)

「漠然と現職以外のことをやってみたいという思いがあったけれど、実際に行動に移した人の仕事を体験し、話を聞いて、むしろ私は現職が向いているということが良く分かった。」(50歳、女性、管理職)

仕事旅行参加者の声

■ 社内での変化:自律型人材の誕生

こういった短期的だけど濃密な経験が、人を変えるんです。自分で考え、行動する人に変えていくんです。

そして、驚くべきことが起こるんです。

仕事旅行から戻ってきた社員たちが、「もっとやっていいんだ!」「楽しんでいいんだ!」「主体的に関われるんだ!」って気づくんです。

彼らの目が輝き始める。仕事へのアプローチが変わる。そして、徐々にワクワクし始めるんです。

「こんなアイデア、試してみたいんだけど...」 「この問題、自分なりに解決策を考えてみました」 「新しいプロジェクト、立ち上げてみたいんです」

そんな声が、社内で聞こえ始める。

気がついたら、彼らは仕事が好きで好きでしょうがなくなっている。そう、まさに自律型人材に変わっているんです。

組織全体の変革:自律型人材を増やす

さて、ここまで読んできて、どう思いますか?

自律型人材の育成って、実は思っていた以上に「環境」が大切なんじゃないでしょうか。そして、その環境が人々にもたらす「気づき」と「ワクワク感」が、驚くほど大きな変化を生み出すんです。

でも、ただ社員を外に出せばいいってわけじゃないんです。大切なのは、感化された社員が社内を変えていく仕組みを作ること。そして、感化された人間の数を増やしていくことなんです。

一部のエリート社員だけを外に出しても、組織全体は変わりません。できるだけ多くの社員に、異なる環境で働く人々と触れ合う機会を提供することが重要です。

そうすることで、徐々に社内に自律型人材が増えていく。そして、その人たちが周りの社員に良い影響を与え、組織全体が変わっていくんです。「楽しそう」「私もやってみたい」そんな空気が社内に広がっていくんです。

新しい一歩を踏み出す勇気

人事担当の皆さん。ぜひ、多くの社員を外の世界に送り出してみてください。最初は戸惑う人もいるかもしれません。でも、その小さな一歩の積み重ねが、大きな変化を生み出すはずです。

新しい環境で、刺激を受け、学び、真似をし、時には一緒に何かを作る。そんな経験が、自律型人材を育てる鍵になるんです。そして、その経験が「仕事って楽しいんだ」という気づきをもたらすんです。

人は人から学ぶ。人は人に感化される。そして、その感化が人を動かし、組織を変える。この単純だけど奥深い真理を、もう一度思い出してください。

自律型人材育成の真髄は、実は社外にあったんです。そして、その経験を組織全体に広げ、ワクワクする社員を増やしていくことにあるんです。自律型人材不在の状況を打破する、新しい一歩を踏み出す勇気、ありませんか?

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