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音大音高受験は中長期的な準備で

内容自由で単発参加型の「トランペット ツキイチレッスン」では楽器をブランクが長かった方から吹奏楽・オーケストラなどの楽団で演奏されている方まで様々な方がご参加くださっております。

現在5名の受験生が通っています

その中には音楽大学や音楽高校を目指す中高生の方もいらっしゃいます。今年度は5名の受験生がツキイチレッスンを利用して実技を中心に継続的なレッスンに通っていて、今月試験を控えている受験生も数名います。良い結果になることを祈るばかりです。

音楽大学や音楽高校は関東圏に集中している傾向にありますが、それぞれの学校で何が違うのか、という質問をいただくことが多いです。確かに音楽大学や音楽高校は偏差値という基準で測ることができないので(偏差値で調べるとびっくりするくらい低い笑)、比較しにくいところがあります。

音大音高の比較方法

東京藝術大学以外は明確な違いを述べるのもとても難しいのですが、選択の基準として考えられるのは以下のようなものがあるかと思います。

・専攻・カリキュラム
・入試レベル
・講師陣
・学生の数(学校の規模)
・施設の充実度
・立地(通いやすさ)
・学費

このあたりかと思います。インターネットである程度調べることもできますし、オープンキャンパスや夏期・冬期受験講習会に参加すると、その学校が求めているレベルというのがわかると思います。

多岐にわたる専攻

トランペット限定でお話をするならば、昔は音大進学イコール「器楽専攻」一択でした。教育専攻という学校の先生を目指すことを主軸とした専攻の選択肢もありますが、そこではトランペットは音楽を学ぶ手段のひとつになるため器楽科とは大きく異なります。
それが今は器楽専攻や教育専攻以外にも、例えば僕が講師をしている東京音楽大学の吹奏楽アカデミー専攻や、ジャズ・ポップスを学ぶ専攻、語学と音楽を繋げるミュージック&リベラルアーツ専攻などもあり、より具体的に自分が学びたいことを選べるようになりました。その他にも調べると大学によってユニークな専攻がたくさんあります。

専攻が増えれば受験内容も多岐にわたるわけですが、全ての専攻に言えることは音楽の基礎をしっかり持っている必要がある、という点です。

試験内容を誤解しないように!

最近は専攻によってはソルフェージュや楽典、副科ピアノの試験への比重が軽いところもあり(実施しないところも増えました)、一見すると楽に大学に入れるような気がしますが、そうした勉強を入学前にしなくても良い、知識がなくても良いわけではありません。大学の授業にはソルフェージュやピアノのレッスンは通常あるし、そもそも楽典的知識やソルフェージュ能力がない状態で音楽を深く学ぶことはできません。ですから入学前までにそうした基礎力は絶対に固めておくべきです。

入試内容で学校のレベルを比較する

学校のレベルを比較するには入試内容を調べるのが一番わかりやすいと思います。例えば音階を演奏させる大学は多く、B durを2オクターブ演奏させることが多い傾向にありますが、F durを指定、もしくは演奏例として要項に掲載しているところもあり、どちらが難しい要求をしているか一目瞭然です。

また、試験では基本的に何らかのトランペットソロの作品を指定しているところが多いですが、その作品を実際に見たり音源を聴いてみれば(実際に吹いてみれば)トランペットの演奏経験がある人なら難易度の見当がつくかと思います。

受験は中長期的な計画で

音大や音高を目指す方は、理想を言えば受験の3年前、高校1年もしくは中学1年くらいから具体的に準備しておきたいものです。
音大・音高入試は指定された試験曲が演奏できればそれで良いのではなく、「そのレベルの演奏能力が備わっている」ことを前提としているわけですから、その背景には例えばすべての音階を暗譜で演奏できること、基礎技術力(ロングトーン、リップスラー、リップトリルなど)が安定していること、その上でアーバン金管教則本を全体的に網羅していること。そうした基礎があっての試験課題曲だと思ってください。

そう考えると、高校(中学)1年生の段階で正しい基礎力と練習方法を身につけるレッスンをスタートし、教則本にじっくり取り組み、3年生になったら試験課題をスタートする、そんなストーリーが実践できると安心ですし、音大(音高)入学後も授業やレッスンに確実についていけます。一番大変なのは入学してからですので、入学後に他の誰よりも成長するためには入試前の下積みがどれだけ大切かを理解できていることが重要です。

進路が確定していなくてもぜひレッスンにいらしてください

ということで、もし進路の選択肢のひとつに音楽大学や音楽高校がうっすらでもあるようでしたら、具体的に進路を決定するかは別として、まずは正しい奏法や正しい練習方法、そして基礎を固める準備を早め早めにしておくためにぜひレッスンにいらしてください。
トランペットで音大・音高を目指す方のほとんどは吹奏楽をされていると思いますので、基礎力が高ければ部活でも大いに活躍でき、楽しく過ごせるはずです。それだけでもレッスンを受けるメリットがあります。

進路相談も受け付けておりますので(どうぞ親御様もご一緒にいらしてください)、どうぞお気軽にツキイチレッスンへお越しください。
開催日や詳細、お申し込みはこちらから

お待ちしております!

荻原明(おぎわらあきら)

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荻原明(おぎわらあきら):トランペット
荻原明(おぎわらあきら)です。記事をご覧いただきありがとうございます。 いただいたサポートは、音楽活動の資金に充てさせていただきます。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。