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2021年7月の記事一覧
【通信講座】 小説「ただの、ミジンコ。」 講評①
42,000字、120枚の半分くらいまで読んだ。
非常に書きなれているのを感じる。
やや感傷的、やや思索的な語り手「かなた」の観察力も細部まで行き届いている。
登場人物の造形はマンガ的で、やりとりにもリアリティーはなく、軽薄だが
かろやかでリズムがいいので、意外に読ませる。
それにしても
なにも起こらない。
居心地のいい温度、適度な湿気、
特異点のない平坦な凪の時間、いてもいなくてもいい人間たち
【通信講座】 小説「おやすみ、ネオンテトラ」 講評
語り手「日和」と「香織」を
死んだ「ネオンテトラ」に象徴させるという
ごく単純な趣向。
破綻はないが、おもしろくはない。
タイトルも
「おやすみ」「さよなら」は
もう見あきた。
「あつらえられた水槽の中で、与えられた餌で生きながらえて、ずっとずっと愛でられるのってさ」
香織の目が私の方を向く。その瞳は吸い込まれそうなくらい深い色をしている。水深何メートルだろうか。じっと私も見つめ返していると
【通信講座】 小説「鱗の生えた女 改稿」 講評
・「鱗」とは、”あの日無視された本当の私”と理解して書き進めたが、川光様の理解とおおきく食い違ってしまっているかどうか嘘をついたら鱗がはえる、というルールを設定したにすぎない。
「あの日無視された本当の私」という象徴として書かれている
というより、語り手がそのように解釈したがっているのだと思った。
・「葛藤」を「『鱗を剥がしては捨てる』に至った一部始終を表現」する部分にあて、描写したつもりでいる
【通信講座】 小説「過去を編む人」 講評
『【通信講座】 小説「拝み屋雲水の事件簿 拝み屋雲水③ 花鬼」 講評』で
9万字の長編。
冗長すぎる。
10枚で書ける。
読書体験がこんな苦行であっていいだろうか。
14/131 までしか読めなかった。
耽美的文体を志向しているのは分かるが、あまりにもぎこちない。
一挙手一投足をいちいち書くので
遅々としてストーリーらしきものが進まず
非常なストレスを読者に感じさせる。
と書いた。
『【
【通信講座】 小説「鱗の生えた女」 講評
私、二十歳。大学生。
今日もまた、平気で嘘をつく。冒頭、kiki『あたし彼女』のパロディーかと思った。
意識していないなら
携帯小説程度の書き出しだと自覚したほうがいい。
アタシ
アキ
歳?
23
まぁ今年で24
彼氏?
まぁ
当たり前に
いる
てか
いない訳ないじゃん
みたいな
着想はおもしろいが
着想しか書いていない。
ほとんど設定の説明であって
ストーリーが展開する前に閉じている。