【通信講座】 小説「鱗の生えた女 改稿」 講評
・「鱗」とは、”あの日無視された本当の私”と理解して書き進めたが、川光様の理解とおおきく食い違ってしまっているかどうか
嘘をついたら鱗がはえる、というルールを設定したにすぎない。
「あの日無視された本当の私」という象徴として書かれている
というより、語り手がそのように解釈したがっているのだと思った。
・「葛藤」を「『鱗を剥がしては捨てる』に至った一部始終を表現」する部分にあて、描写したつもりでいるが、その前後(とくにあとの悟りの部分)が淡白すぎて説得力に欠けているかどうか、また流れが不自然かどうか
リアリティーを感じはするが
このような内面を主題にするのならば
もはや「鱗」の設定が必要ない。
そもそも、『中学生日記』じみた「本当の私」など
いまさら書く価値がある主題なのか。
・(前の質問に関連して)「『鱗を剥がしては捨てる』に至った一部始終を表現」するにあたって、導入部の卒業アルバムのシーンは不適当か
適当ではあるが
おもしろくはない。
(おそらく)いい大人が
つまらないことを気にするものだと思った。
・そもそも「葛藤(コンフリクト)」の意味をはき違えているのかどうか(おそらくはき違えているんですよね)
謙遜ならざる卑屈な言いぐさはおやめなさい。
成立してはいるが
おもしろくはない。
・冒頭部分に比べて結末が弱い(短すぎる)か
なにも解決していない。
それでもかまわないが
解決しないなりに、なにかは起こると期待する。
比較して、冒頭、結末、どちらが強いとも弱いとも思わなかった。
・ただの「設定」から少しでも「小説」に近づけたかどうか
成立してはいるが
おもしろいとは思わない。
・その他、致命的な改善点があればぜひ、お願いします
問題意識が『中学生日記』程度。
「改善すべき致命的な点」
・「三幕構成」で書こうとする意図を感じられたか(感じられなければ、具体的にどこがまずいか)
感じるし、成立してはいると思うが
おもしろくはない。
・とくに「第二幕」は、この流れで「葛藤」として機能する可能性があるかどうか(「葛藤」の言葉の意味をはきちがえていたらすみません)
機能してはいると思うが
「鱗」である必然性は特にない。
しっぽ、とげ、羽根であっても変わらない。
・「見聞きし考えたことをすべて書く」を、繰り返してしまっているかどうか
繰り返していない。
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