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運のいい人は、常にチャンスをつかむ準備をしている
「セレンディピティ」とは、思わぬ発見をする才能のことだ。
アイデアとチャンスは身の回りに常に存在している。
だが、それを利用するかどうかは、私たち次第だ。
大切なことは、チャンスをつかむ準備をしていることである。
【セレンディピティの有名な例】
・ある化学者は、プラスチックの液体が入ったフラスコを床に落とした。
しかし、破片を拾おうとすると、破片が床にくっついている。
この出来事が飛散防止ガラスの発明につながった。
・フレミングはカビが増殖した培養液のプレートを顕微鏡でのぞいていたとき、カビの周りには何も存在しなことを発見した。
カビが最近の拡散を防止しているのではないかと、彼は考えた。
そのカビはペニシリウム・ノタトゥムと呼ばれるもので、この発見が抗生物質ペニシリンの合成につながった。
・3M社の研究グループが、ジェット機用のホースに使う合成ゴムを作ろうとしていた。
研究中に、実験物質が入ったビーカーが技術者のテニスシューズの上に落ちたが、市販されているどの溶剤もそれを除去できなかった。
さらに研究を重ねた結果、その物質はスコッチガード(防水・防濁用の炭化フッ素スプレー)となる。
・チョコレートの販売に携わっていたクラレンス・クレーンは、売上が落ちる夏場にハッカ菓子を売った。
彼は地元の工場で原料を型に入れてもらっていたが、1912年、機械が故障して浮き輪の形をしたものが出来上がった。
クレーンは文句を言わず、ユニークなハッカ菓子が出来上がったと思った。
それは「ライフセイヴァーズ」と名付けられ、これまでに何億個も売れる大ヒット商品となる。
【予期せぬ不快なできごとがきっかけとなって、在宅ビジネスで大儲けをした人】
・ベット・ネスミスは銀行の秘書として働いていたときに、銀行にあった推奨の塗料と絵の具をうまく混ぜて自分のタイプミスを隠した。
とてもうまくいったので、自宅のガレージでその塗料と絵の具を瓶に詰めて修正液として売った。
数年後、ジレット社が彼女に4750万ドルもの大金を払い、ネスミス・リキッドペーパー社を買いとることになる。
・スティーブン・ウォズニアックは、社長が取り組んでいたパソコンの設計を手伝いたいと三回申し出たが、三回とも断られた。
そこで自宅で独自にパソコンを作り、それをアップルと名付けた。
彼はその後、友人のスティーブ・ジョブズと共同でアップル・コンピューターを設立する。
・1951年、リリアン・バーノンは最初の子どもを妊娠中に、自宅でお金を儲ける方法を考えていた。
ベルトと財布に顧客のイニシャルを無料でつけてカスタマイズするサービスを思いつき、雑誌「セブンティーン」に広告を495ドルで載せた。
その結果、当時のお金で3万2000ドル相当の注文が殺到し、彼女はカタログ販売の会社を設立して、大成功を収める。
これまでの人生を振り返ると、最大の幸運のいくつかは偶然の産物で、最初は不快な出来事だったはずだ。
創造的な人生を送って成功する秘訣は、不快な経験や偶然の出来事を前向きにとらえて生かすことだ。
それをきっかけに行動を起こす準備をしておこう。
(参考文献 自宅にいながらお金持ちになる方法 マイケル・ルボーフ著)
〈感想〉
普段の生活の中で何も考えずに、目の前のことに流されて生きていると、チャンスを見逃してしまう恐れがある。
また、同じことが起こっても、それをチャンスとして生かせるヒトもいれば、そのまま通り過ぎてしまう人もいる。
その差は何であろうか。
何か違和感、不快感があった時にそれをそのままにせず深堀できるかどうか。
また、ある分野に精通しているとその分野でのチャンスが見つけやすい。
自分の興味のある分野を深堀し、勉強し続けること。
また普段の生活でもアンテナを高くしてチャンスを探し続けること。
チャンスをつかむ準備とはそういうことなのかもしれない。
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