更に その先へ


早朝 日の出前に

雉が 

ケン ケーーン 

と鳴くのを聴いていた

雉のオスは何故鳴くのだろうか?


雉も鳴かずば撃たれまい


彼等は言う

メスにアピールするためだ

種の存続のために鳴くのだ


雉も鳴かずば撃たれまい


本当にそうなのだろうか?

敢えてリスクを冒してまで

なぜそのようなことをしなければならないのか?

わからない


鬼束ちひろさんの詩を聴いた

火の鳥という歌だ

この部分がなぜかとても気になった

億千の夜を越えて
貴方の翼(はね)になり その背を押してゆく
生きる意味など他には何も
要らないから
哀しい微熱よ 貴方に届け
素直になれない
涙が溢れる 貴方に届け



更にその中でもこの詩が何故か印象に残った

生きる意味など他には何も
要らないから


自分の波長で歌いなおしてみた

何度も


何故だか雉の鳴く理由が少しわかったような気がした


彼等はそれを伝えているのではないのか?

その ケン ケーーン を

それが彼らが生きる意味なのではないのか?

その ケン ケーーンを 伝えていく

より素晴らしい ケン ケーーン を

より奮い立つような ケン ケーーン を


これは極めて滑稽でありナンセンスであるかもしれない

でもそれが御意思であるような気がする

ライオンのたてがみ

孔雀の羽

雉の ケン ケーーン

それらが 

レーゾンデートル 

存在理由

生存デートル


そんなはずはないと思いたいのは人間位で

彼等は全てわかっているのではないのか?

それが御意思なのだと

だから余計なことは一切やらない



その先になにがあるのか?

理想的な究極の ケン ケーーン に到達できたとして

どうなるのか?

多分、究極のそれに到達したオスにはなんの変化も現れないのかもしれない

変化が如実に表れるのはそれを聴いたメスの方で

メスの中の秘められた何かが花開き起動することにより

何らかのトランスフォームが行われて

それが次なる世代以降に現れてくる

そして彼らは次なる使命を帯びてくるのだろう

そして彼らは ケン ケーーン のその先へと

何の疑いもなく進み始める


はたから見たら 

ケン ケーーン が 別の何かに置き換わるだけなのかもしれない

しかしその変化が何〇回にもわたり

悠久の時を経て

深海に潜り

極寒に生き

空を飛ぶ

ようになったのではないのだろうか?


何しろ悠長で

時間はかかる

退屈なくらいのんびりと

でもそれが御意思なのである


人間は待てない

特に白い方々は

そんなもんは認められないのだろうか?

だから色々自分たちだけのリクツを考える

そして己が請われてもいない何者かになろうとして失敗する

その繰り返し

とても急ぐし待てないしせっかちでもある

それがインチキへとつながる

それが落とし穴だとも知らずに

許されざる者への落とし穴だとも知らずに

それをこい願い

それを強奪し

それを歪曲し

嬉々として

それを行う


さあ見るがいい

ケン ケーーンの対極にある者たちを

さあ聞くがいい

その対極の叫びを

そしてそれによりなにが変化してトランスフォームするのか



さあこれからだ

coming soon















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