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オリジナル小説

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小説書くのは好きだけど、苦手意識があります。 いつか人並みにかけたらいいなーぐらいな気持ちで 頑張りたい💪
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【小説】墓場まで持っていく 4 完結

【小説】墓場まで持っていく 4 完結

死にたくなったのはその頃からだ。
毎日、フラッシュバックする光景。LINEの着信音に震えが止まらない。お風呂に浸かっても、涙が止まない。
先生がしていることは犯罪だと知っていた。児童ポルノ法によって私は守られている。でも、何度も行政の専用の相談窓口を調べても思い出すのは、母と父の顔。こんな淫らなことをしたとバレたら母は私を殴るに違いない。ずっとずっと続く苦痛しか見えないトンネルを進む。

それから

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【小説】墓場まで持っていく 3

【小説】墓場まで持っていく 3

⚠️続編です。性的描写あり。

 その時から私たちは仮の恋人になった。先生の車に乗って、県外の観光地に行ったり私たちは知り合いに隠れて会うようになった。

付き合って一週間、私は先生とホテルに行った。

「先生、私初めてで」

先生は大人だから、やっぱりペースが早いのかな。そんなことを考えながら、いやらしいライトに照らされ上に乗ってる先生の顔を見つめる。

「俺が全部するから、かなえは楽にしていて

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【小説】墓場まで持っていく 2

【小説】墓場まで持っていく 2

⚠️続編です

高校2年、勉強しかしてなかった私には好きな人ができた。好きな人は私の苦手なことが当たり前のようにできて、笑い方がかわいい先生だった。

先生への恋は絶対に叶わない、若いからこそ、先生に惹かれてしまうんだ。そんなのは承知の上でこの恋は止まらなかった。

「先生、数2のこの部分全くわからないんで、教えてください。」

「あーこれ難しいよね。俺高校の時一番苦手だったんよね」

数学が特に

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[小説]墓場まで持っていく 1

[小説]墓場まで持っていく 1

雨が降る、雨粒が光を反射する。キラキラと光る世界、どんよりとした湿気、それさえ人生に色を与えてくれる。

 なんとなく私はペンを握り、ギシギシと音を耳障りな音を我慢しながら椅子に座る。ペンを握るのはいつぶりだろう。日数を数えながら、筆を走らせる。久しぶり書いた文字は、別人の書いた文字のように見慣れない違和感があった。高校を中退してから、私は何も進歩していなかった。最後に書いた文字は、学校で受けた最

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[小説]幻の終着点 1

[小説]幻の終着点 1

首をさわる。血管がうつ。ああ生きてる。いつものルーティン。何にもない日、幸せな自分、そして中途半端な自分いつもの日常。私は日常が嫌いだった。目を覚ますと針が刺すのは午前5時、いつもよりもちょっと早く始まる今日に落胆し、迫り来る学校という義務に心拍も早くなる。ボサボサの髪をかき揚げ、そして自分の手の震えを肌で感じ自分の人より少し違うものに毎日戸惑いを感じる。午後7時学校への道、小学校男児の凍えそうな

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[短編小説]先生と転機 (百合です。)

[短編小説]先生と転機 (百合です。)

 自由に自分の思いを言葉にしたい。知らぬ間に整備された言葉の制御装置。口から出てこない言葉が煩わしく感じた。カタッと靴を鳴らし黒い漆塗りの正履がきらりと反射した。
「おはよう、今日数学の提出日だよ。」
朝からいきなり長い髪を垂らした佐々木が抱きついて、私が嫌な顔をしても気づいていないみたいだ。席に座る、佐々木以外は席をたたづにまだ黙々と自分の机と向き合っていた。みんな揃って今日提出のはずの数学の問

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