これから中受をする方々に
我が家の中受は2月3日に終わりました。結果的に言うと、いわゆる持ち偏差値の-5~+2あたりだった三校を落とし、持ち偏差+2~+5あたりの四校で合格を頂く事ができました。
第一志望では無い学校ではありますが、私が子供時代を過ごした街にある学校で、祖父母の家も近いのでいいところに合格を頂けたと思います。なので、概ね、満足しています。
にしても、持ち偏差値…これ、恐ろしいな、と思いましたよ。
大事な事~家族が壊れるようなら中受するな、という話
このnoteで書きたい事は持ち偏差の怖さについてなのですが、その前に中受で大事な事を3つ挙げてみます。
まぁ、何も珍しい事は書いてないですが、補足します。
経済力については言う必要ないです。課金地獄です。基本的な通塾は問題ないのですが、適宜おこなわれる専門講座。夏期講習だとか志望校対策とかいったアレ。子供が行きたがったので、お金を理由に断るのは難しかったです。
さらにピンポイントで上位課金として家庭教師にお願いした事もあります(5年の前半に算数の回答が直らなくて半年ほどノートの書き方を教えてもらった)
2つめのやる気について。
我が家は、子どものやる気が高い家でした。というのも、公立小で我慢しなければいけない事が多かった事、近所にある自由な校風の中高一貫校に憧れた事、塾でいい先生と仲間に出会えたのが大きな理由だったと思います。なので、あまり「勉強しろ」と叱る事のない中受でした。それだけでも幸せな中受だったと思います。
強いて言うと、小学生男児特有の…やりっぱなし、とか、片付けない、とかその辺りの指導に苦労した感じがします。後は、興味あることが多すぎて、受験勉強しながらノートに鉄道の停車駅や路線図を書いて、そっちの方が充実してた、とか(何度、同じような紙を見た事やら)
親のやる気は子供に合わせて調整してたつもりですが、それでも、我が子の努力を実らせてあげたい!と、子よりも強かったんだろうなぁ…と今になって思います(でも、子の前ではそれを見せないように気をつけてきたつもりです)。親の方が現実が分かる分、焦るんですよね…
というわけで、3つ目の笑顔です。子供の塾で時間帯が大きく変わりましたが、それでもなるべく一緒にご飯を食べれる事を大事にしました。学校や塾の様子が分かる事が大事だと思ったからです。それは受験の最終日まで続ける事ができました。
そして、本心はとても苦しかったであろう我が子も、笑顔でご飯を食べてすごしてくれた事を誇らしく思っています。
今、望んでいた結果ではないものの、「中受たのしかったーいつまでもやっててもいい」などと、今から既にロス気味の長男です(親はもうやりたくないよ)
我が家の体制~1歳差の兄弟と夫婦の伴走
小6長男、小5次男が連続して中受に向かう我が家、一人の親が伴走するのは無理でした。父親の私と母親で二人の子の伴走…基本的に長男は私が、次男は妻が伴走する感じでした。それぞれ得意な事が違うので、時々交代しながら様子を見たりしてました。
二人とも受験ということもあり、静かに勉強してくれていました。ゲームもほとんどやれなかったと思います。夜中に学校のiPadでネットサーフィンしてて怒られたり、連絡用のiPhoneのLINEに見知らぬ人が登録されてたり…といろいろあり、近所迷惑な怒鳴り声が響く夜もありましたが(苦笑)、伴走体制は概ねそんな感じでした。
持ち偏差値の怖さ
持ち偏差値とは、小6秋~冬にかけて連続して行われる模試の平均を指します。我が家では62あたりが持ち偏差でした。ここを基準に-3~+7あたり、つまり上は65、下は55あたりで受験する感じになります。
ところが、この持ち偏差値はあまり当たらない…と感じてます。持ち偏差値よりも5ポイント低く見ても安全だと言えないかもしれません。その理由を次に列挙します。
持ち偏差値はあくまで一般的な試験形式です。記号問題を中心に記述も適量あり、比較的まんべんなく作られていて癖も少ないです。一方、各中学では、それぞれの個性を出した問題を作る事が多いです。問題によっては、持ち偏差値なんか簡単に吹き飛ばされる…そんな印象です。
ただ、「持ち偏差値が10足りなくても志望校に受かった!」なんて景気のいい話もあります。それを鵜呑みにしてはいけないと思います。10足りなくて合格するためには相当その学校の対策をしてると言う事だと思われます。運で乗り切れるほど、中受あまくないです。
で、問題は後者。記述ばかりやってきた我が子。モチは餅屋…と思い、塾の方針に従っていたのですが戸惑いはありました。でも、そこで上手い打開策が見つけられなかった(というより、12~1月は塾からの課題だけで時間が作れなかった)ので、仕方ないです。その辺りのフォローアップは秋頃にすべきだったのかな…感覚的には3か月ぐらい足りなかった気もします。
まぁ、子供が納得してるので、蒸し返すのは適切ではないと分かっていますが、親としてもうちょっと上手く伴走できたのではないかと、時々『たら・れば』の世界に入り込んでしまう事があるのです。
伴走した事&足りなかった事&やって良かった事
伴走っていうのは、基本的に採点とスケジュール管理だと思っています。特に、子供の採点は甘いので親じゃないと出来ないと思います。スケジュール管理しないと、(我が子の場合)気になった課題しかやらなくなるので、「こっちできてないよ」と翌日と一週間分の課題スケジュールを指示してました。あとは、ノート整理とかですかね。テープタイプの糊が重宝しました(絶対に買わないとダメ!)。採点用の赤ペンは何十本と替え芯を取り替えました。
足りなかった事は、志望校別の塾になった時に「塾でみてくれるから」と言う息子の言葉を信じて採点やスケジュール管理の手を離した事。塾と親と両方からアレコレ言われると混乱すると思い、整理整頓程度の伴走に留めてしまった事。そこはきちんと伴走すべきだった。
最後の1か月で毎日やる算数の問題集が途中で止まってるのを見た時、慌ててその問題集を終わらせるスケジュールを組みなおしたのですが、時すでに遅し…といった感じでしたね。受験が終わり、片付けしてる本棚の奥から他にも数冊、終わり切ってない課題が出てきた時に何とも言えない悔しさが溢れてきました。
とはいえ、あまり伴走が強すぎると本人も息苦しさを覚えたでしょうから…この辺りが限界だったかなぁ、とも思ってます。
やってよかったのは、受験直前に心をリラックスさせようと用意したミニノート。良かった時のテストが張ってあって「この時の調子を思い出して!」などと応援メッセージを添えた。
受験前ギリギリまで問題や参考書を見てると疲れるけど、やる事ないのも辛い。そんな時のために作ったノートですが、彼はいろんな友達や先生に一言を書いてもらって、それを見て励みにしてたみたい。
この反省を踏まえて次男の中受…
この反省を踏まえて、次男の中受…となるのですが、長男と次男のタイプが違うのですよね。次男は伴走さえすればきちんと課題をやってくれる。妻もきちんと伴走する人。だったら何も問題ないはずなのですが、課題をやりながら自分で考える長男と違って、次男は課題をやる事を目的にしてしまう。
なので、類型問題への応用が出来ない。
その対策として、自身で説明させることをやらせてみてるのだけど、自己主張の弱い次男は言語化が苦手。凄く時間がかかるし、理解できてない事が露呈するだけ…
次男は早めに受験撤退すべきか、と何度も思ったのだけど、本人は「続けたい」と。そこの頑固さは誰に似たんだろう…
総括~結果はどうであれ、中受して良かったな
いろんな人が中受について語ってます。でも、どれも同じじゃない。家庭の数だけ、子供の数だけの受験があるのだと思います。高校受験と異なり、まだ未熟な小学生に受験させることは酷だという意見も分かります。それでも、小学生の間だからこそ親が伴走できます。中学生の反抗期の子に伴走するのは難しいですからね。中受の伴走は勉強の仕方を覚える上でかなり貴重な時間だと思います。
あとは、中学+高校の6年間を同じ仲間と過ごせるメリット・デメリット。普通に公立に行くとガラリと環境がかわり慌ただしい。そこを6年たっぷり計画的に過ごせるのは大きい(一方で合わない場合は地獄だと思うのでデメリットにもなりうる)
そこらへんをしっかりと家族で話し合って、いろんな人の受験を参考にして、それぞれの家庭なりの中受を走り抜ければ十分だと思いますが、できれば楽しんでやり切ってほしいと思います(我が家、長男は受験を比較的たのしめた感じがするけど、次男がなぁ…試験の都度、緊張で右手と右足が同時にでるような状態になってるから…)
おまけ~雑談的な話
①残ったテキスト
大量のテキストは中受終了の翌日には処分しました。テキストを買ってくれるサイトもあるみたいですが、我が家はメルカリに出しました。4年生~6年生のテキスト80冊以上、ダンボール3箱分
書き込みも記名もあることを伝えてお譲りしました。出品して10分程度で質問が2件、その質問に回答してる間に売れてしまいました。長男も「ただ捨てるだけじゃなくて、誰かの希望になるなら嬉しいな。SDGsだね!」と喜んでました。1万2000円で売れてますが、6000円近くが送料です。また、手数料も差し引かれるので、手元には5000円程のこった感じです(お金の問題ではないと思ってます)
②テープのりは最高!
中受ではテープ糊は絶対に必須アイテム(だと思う)。とにかく、ノートの整理が楽で液体のりに比べて綺麗に整理できます(ちょっと高いけど)。我が家、何回、詰め替えの買っただろ…
③お弁当
土曜&日曜と塾があったので、お弁当を用意してました。お弁当は常にサンドイッチ。理由は、片手で食べながらテキストを読めるからです。あとは、ゼリー飲料か缶のコーンスープなどを添えていました。サンドイッチの耳はカリカリに焼いてハチミツとシナモンで風味付けして…いわゆるパン耳ラスクとして持たせてました。オヤツはダメだけど甘いもの欲しくなる…ということで。夏期講習などの長期休暇中の塾では、塾の仲間が「僕にもくれ!」と奪い合いだったみたいです。
④受験体験記的な話
このnoteでは我が家の中受を総括する、という事で書きましたが、時系列にそった中受体験記的な話は、気力およびニーズがあれば書きます。結構トラブルも多くてドタバタした受験だったのですが、トラブルも楽しいという妙なテンションでしたね。
そのあたり、息子は若干『躁』状態だったと思う。鬱状態よりは心配は少ないかもしれないけど、躁もいい状態では無いです。平常心でいるということは大人にも難しいことだけど…ここを上手くハンドリングしてあげられなかった事は親として後悔の1つです。
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