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【詩】望遠鏡

ずっと望遠鏡を覗いてた
黒に浮かぶ
丸く彩られた世界を見ていた

そして見つけた
そこらへんの木漏れ日や
花の露なんかよりも
ずっと輝いているあなたを

あなたを追った
流れ星には興味がなかった
右に左に
ときどき上下に
望遠鏡を振った

しばらくして
望遠鏡は曇ってよく見えなくなった

仕方なしにレンズから目を離す

そこで私は知った
どこまでも広がる世界と
あなたとの距離を

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