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Photo by
tecorucciani
よしもとばなな「ハゴロモ」
失恋で弱った心で帰郷した女性ほたる。
彼女を包み込むように現れる人たちと、夢の出来事。
昔と変わらない地元に流れる大きな川の、その流れ。
僕も大きな川のそばで育った。
土手まで100mもないところだった。
小学生の時に草野球をやったのも、高校生の時に無免許でバイクを練習したのも河川敷だった。
離れたところで暮らすようになってからも、若いうちは帰郷すると必ず土手に登って川の流れを眺めたんだけど、もう30年ぐらいそんな時間を持っていないことに気づかされた。
そうだ、あの悠々と流れる川面を見るという方法が僕にはあるのだと思った。