免疫力~ウイルスに負けない体づくり~
「免疫力とは?」
免疫力は殺菌やウイルス、がんなどから体を守る力のこと。
免疫力が高いと病気にかかりにくくなります。
一方、免疫力が低いと病気になりやすく、また重症化しやすくなります。
体のなかで免疫力を担うのが、血液中の白血球。
なかでもとくに重要なのが、「リンパ球」と「顆粒球」。
顆粒球がケガなどで体のなかに侵入してきた細菌(ばい菌)と戦うのに対し新型コロナやインフルエンザなどのウイルスと戦っているのがリンパ球
どちらも自律神経と関係していて、
顆粒球が交感神経が優位なとき(おもに日中)に増えるのに対し、
リンパ球は副交感神経が優位なとき(とくに夜の睡眠中)に増えて、
ウイルスやがん細胞と戦っています。
<日中:ケガが多い> <夜:ウイルスやがん細胞が体を侵食>
交感神経が優位 副交感神経が優位
⇓ ⇓
顆粒球が増える リンパ球が増える
⇓ ⇓
細菌(ばい菌)を撃退! ウイルスやがん細胞を撃退!
※ここでは、ウイルスに対する免疫力について、取り上げています。
なぜ、歳を取ると免疫力が下がるの?
【加齢で減る免疫細胞】
免疫力は加齢とともに低下していきます。
とくにリンパ球のなかでも胸腺という心臓近くの臓器で作られる
「Tリンパ球」は20代がピークで、40代になるとその半分、
70代になると10分の1まで低下すると考えられています。
加齢で免疫細胞の数が減っていくことで、
ウイルスへの抵抗力も弱まってしまうのです。
【自律神経の乱れも要員に】
また免疫力は、自律神経とも関係しています。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、
リンパ球は副交感神経が優位なときに増えるのです。
しかし、加齢によって副交感神経の働きは低下します。
20代を100とすると、40代で6~7割、
50~60代では半分くらいしか働きません。
逆に、交感神経が過度に優位になりすぎて、
夜に寝れなくなったりします。
そういった自律神経の乱れも、免疫力が下がっていく要因になるのです。
ウイルスへの免疫力を高めるためにも、
運動を続けたほうがいいと言われますが、
それはなぜ?
【運動で自律神経を整える】
免疫力を高めてウイルスに負けない体をつくるには、
夜の睡眠中にリンパ球がしっかりと働けるようにすること。
それには、副交感神経を優位にする必要があります。
副交感神経が上がるとリンパ球が増えるだけではなく、
睡眠の質も向上します。
夜ぐっすりと寝ることで、リンパ球の働きがよくなり、
体内に入り込んだウイルスを撃退する力になるのです。
夜に副交感神経が上がるようにするには、
日中に適度に交感神経が上がておくことが大切。
それには、運動が不可欠です。
日中だらだらと過ごしてしまうと、自律神経の力も弱まります。
ただでさえ、加齢とともに副交感神経が上がりにくくなるのです。
夜に副交感神経を上げてウイルスと戦えるように、
日中はしっかり運動をするようにしましょう。
【リンパ球がウイルスに届く】
リンパ球(武器)がたくさんあっても、それをウイルス(敵)がいるところに届けるルート(道)がなければ、うまく戦うことができません。
その道の役割をするのが毛細血管です。
毛細血管も加齢とともに減っていきます。
血液が流れなくなった毛細血管をゴースト血管といいますが、
そういう状態では武器が届かず、
ウイルスの侵入を防ぐのが難しくなってしまいます。
毛細血管も運動によって、何歳になっても増やせることがわかっています。
なかでも、もっとも有効なのが、
筋トレ+有酸素運動を繰り返すサーキットトレーニングです。
これにより、毛細血管の血流がよくなって、
リンパ球がウイルスに届くのです。
つまり、運動は自律神経のバランスを整えて、
リンパ球を増やすうえでも、
毛細血管の血流をよくしてリンパ球を届けるうえでも、
重要な役割を担っているのです。
運動以外で免疫力を高めるのに、
やったほうがいいこと
【寝る前の複式呼吸】
夜の睡眠中にウイルスと戦える体をつくるうえで、
一番の基本となるのが運動です。
その日の運動は、その日の免疫力アップにつながるわけですから、
できるだけ筋トレと有酸素運動を組み合わせた運動を実践してほしいです。
そのうえで、ぜひ取り入れてほしいのが呼吸法です。
免疫力と深い関係がある自律神経は、
人間の体のなかの横隔膜に密集しています。
複式呼吸をすると、横隔膜が上下に動くことで自律神経が刺激されて、
副交感神経が高まるのです。
寝る前に意識して複式呼吸をすることで、質の高い睡眠につながります。
【体内リズムを乱さない】
そのほか、日常生活で心がけてほしいのが、体内リズムを乱さないこと。
朝は決まった時間に起きて朝陽を浴びると体内時計がセットされます。
朝食は起きて1時間以内にとり、
夕食は寝る3時間前までに食べ終えるようにします。
日中に適度な運動をするとともに、
このような体内時計の働きに合わせて生活することも、
自律神経を整えて、質の高い睡眠につながるのです。
そして、睡眠時間は7時間が理想的です。
しっかり寝ている状態で7時間ですから、
寝つくまでの時間も配慮してください。
寝つきをよくするために、お風呂はシャワーで済ませず、
湯船につかることをおススメします。
お風呂から上がるタイミングは、寝る1時間前になるようにします。
寝るまでに1時間おくことで深部体温が下がり、
眠りにつきやすい状態になるのです。
お湯の温度は、季節にもよりますが、39℃から42℃くらい。
熱く感じる手前くらいがよいでしょう。
とは、いわれても…
なかなか、こんな規則正しい生活を続けることは難しいと思います(笑)
だからといって、全てを諦めるのではなく
今の生活に取り入れられるものから
取り入れて「免疫力をアップ」させて、
ウイルスに負けない体を作っていきましょう。
~夫に頼らずに生きる力を手に 夫奴隷解放宣言
30代女性のための自立支援アドバイザー~