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#10 【無敗営業】を読んで
お金の健康診断の中村仁さんがTwitterで「無敗営業を読む」みたいなことを書いていたので、自分自身は営業をやったことがないのですが、どのような内容なのか気になり読み始めました。
実際に読み進めると内容が深くて深くて、実際に営業をして試行錯誤しながら出ないとしっかりと理解したと言えないなと感じるくらい内容が濃かったです。
現在はエンジニアなので営業をすることがないのですが、営業のイメージは漠然と「商品を売ればいいんでしょ?」的な感覚しか持ってなかったのですが、様々な状況を把握して相手が嫌がらない程度でうまく聞き出したりと、「めちゃくちゃ大変じゃん!!」とイメージが変わりました。
仮に自分が営業やプレゼンなどをする際には是非参考にしたいと思えるような本でした。
また、「無敗営業」の中にはアンケート結果をグラフで表示されており、その結果に対して深掘りをしていくみたいな形もあり納得感がより一層増したので、改めてデータ活用は大事だなと、Redashでのグラフ作成は大事なんだなとも思いました笑
では、簡単に本の内容と感想をまとめたいと思います。
情報ギャップを解消すること
引越し会社で他社よりも高い見積もり金額なのに8割程度の勝率がある営業マンがやっていたことは、家の中にはいり「奥様の大事食器を大事に運びましょう」「旦那様は仕事が忙しいので荷ほどきサービスの提案」でした。
ただコミュニケーションをとり他社にも同じようなサービスを提案しただけなのになぜこんなにも勝率が高くなるのでしょうか?
それは
お客さんとコミュニケーションをとり、この人なら安心できると思ってもらい、他社に比べて費用対効果への納得感が高いことを示しているため
です。
実際に、グラフでも顧客は価格よりも費用対効果の納得感で選ぶことがデータとして述べられていました。
では、費用対効果への納得感を高くするにはどうすればいいのでしょうか?それは、「コミュニケーションをとり、ずれない営業をする」ことです
ここではっきりと意識しておくべきことは、営業側が、お客さまの背景について相当な情報不足に置かれている一方で、会社から「売る側の方針や目標」に関する情報を大量に受け取っているため、極端な「情報ギャップ」が生じているということです。
この極端な情報ギャップを解消するには、お客さまのことを理解するためのコミュニケーションが必要です。実際、本章の冒頭でご紹介した引っ越し会社の営業担当者Aさんは、見積もりを出す前に、家のなかを歩き回って私たちと会話をしながら、情報ギャップを解消していました。情報ギャップの解消が気持ちよく行われた結果、顧客である私が「目の前の営業担当者にお願いしたい」という心理状態になったのです。
このように相手に費用対効果への納得感を高めるには
1、営業とお客さんには情報のギャップがあることの認識
2、コミュニケーションをとって情報ギャップの解消
3、お客様が「わかってくれる営業」だと思われるようにする
ことが大事だとわかります。
接戦での戦い方
営業では、「楽勝」「接戦」「惨敗」と営業の分類ができます。
人間は、複数の情報の間に矛盾が生じている場合、自分の判断を正当化する形で、その矛盾を低減、もしくは解消しようとする性質があるというものです
例えば、ダイエット中に「体に悪いから控えよう」と思っていても「マクドナルドのセールをやっている。今しか食べれないから食べたい」と考えて、結論は「ダイエットは明日からにしよう」のように矛盾を解消するために結論が変わってしまうことがあります。
そのため、営業では
接戦で強くなるには、お客さまの認知的不協和状態に対して、「どんな情報を追加すると決めていただけるのか」の勝ちパターンを広げていく必要があります。
ここで大事になるのは
1、「接戦状況を問う質問」
2、「決定の場面を問う質問」
3、「裏にある背景を問う質問」
の3つの質問です
1、「接戦状況を問う質問」
まずは、何で迷っているのかを確認することです。
具体的には、
1、競合との比較なのか
2、競合はいないが保留中なのか
3、内製するか検討中なのか
これらのどの状況なのかを理解して、
BANTCHをヒアリングすることが大事になります
BANTCHとは、営業現場で確認すべき事項を漏れなくするための略語で、Budget(予算)、Authority(決裁者)、Needs(ニーズの抜け漏れや優先順位)、Timing(検討や導入のスケジュール)、Competitor(競合)、HumanResources(お客さま側の人員体制)という項目の頭文字です
2、「決定の場面を問う質問」
「発注することはどの瞬間に決まりましたか?」と問うことで、今後の営業の方針の検討に活用ができます。
仮に「他社さんがプレゼンした直後」の場合なら、消去法で決めており、「上司の一言」なら上司の決定ポイントはどこだったのか検証できます。
また、お客さんへ深掘りの質問をすべきタイミングだと判断できるのは、コミュニケーションをとるという点においてとてもすごいスキルなのかなと思いました。
3、「裏にある背景を問う質問」
「仮に」:前提の変更
「あくまで個人的なご意見で構いませんので」:回答リスクの軽減
「御社のビジョン実現にお役立ちするためにお伺いたいのですが」:意図の伝達
「御社の課題について、特にここ一か月議論されているものとしては、どのような課題があるでしょうか?」:特定の質問
このようにお客さんとの情報ギャップを埋めるために、枕詞や深掘り質問をすることで、知りたい情報を引き出すことができるようになっていきます。
他にもずれをなくすための4本柱である「提案ロジック構築力」「質問力」「価値訴求力」「提案行動力」も大事になってきます。
価値訴求力
価値の四象限の理解
引用:高橋浩一. 無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」
まずは、「労務提供」「適量コミュニケーション」から開始して、
次に「ジョバリの窓」の概念を使用して、「お客さまと、お互いに知らないことを共有していくと、関係が深める」ようにしていきます。
そして、5つのCを理解して、「情報提供や人の紹介」をしていく
「カスタマー(Customer)=お客さま」、「カンパニー(Company)=当社」、「コンペティター(Competitor)=競合」です。この「3つのC」に、さらに「カスタマーのカスタマー=お客さまのお客さま」「カスタマーのコンペティター=お客さまの競合」を加えたのが「5つのC」
最後の「プラスαの提供」は、「本当に重要な課題は何か」とお客さんすら気付いていない提案をすること
まとめ
本当に内容が濃くて、1度読んだだけでは実践までできるのは難しいなと感じました。
営業自体はやったことはないのですが、コミュニケーションをとる際の質問方法はエンジニアとしても活用できる部分は多いと思うので、参考にさせていただきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます😊