勘違いのガリバタ
とあるお店に入ったとき、目に飛び込んできたこの文字。
“ガリバタ”
これを見てみなさんは、なにを思い浮かべましたか。メニューはハンバーグ。ガリバタハンバーグとくれば、そうですよね。
🧄ガリバタはなんの略
ガーリックバター。もう1択といって間違いありません。おろしにんにくを混ぜ込んだバター。これを熱々のハンバーグの熱で溶かしながら、からめていただく。ふわりと漂うにんにくの香りに、促される食欲。にんにくと洋食系のお肉の相性、たまりません。おいしそうがすぎます。
誰しもがガリバタの文字列を見て、そんなイメージでオーダーする。お店の方もそう想像したことでしょう。
ガーリックバターはちょっと長いから、短く愛称にしてみよう。ガーリックとバターなんだから、ガリバタでいこう。4文字。呼びやすいし、ガリガリ君とか、味噌バタコーンとか、なんだか親しみもある響きになったぞ。
考えながら、ガッツポーズのひとつも出たかもしれません。うん、ナイスネーミング。
が、だがしかし…。
🧄勘違いすると…
世の中にはおかしな発想だったり、思い込みだったりは存在するもので、この名前を見たとき、自分の脳裏に浮かんだのはこんなハンバーグ。
見た目はふつうですよね。ハンバーグの上にバターが載ってる。うん、これがあれでしょ。ガーリックバターなんでしょ。そう思うことでしょう。
が、だがしかし。
たしかに載っかってるのは、バター。パセリやレモン汁を練り込んで固めた、ステーキに載っけたりする、メートル・ドテル・バターのアレンジです。
こんな感じのやつですね。
だけど、そのとき頭に浮かんでいた、バターに混ぜるものはぜんぜん別物でした。パセリ、Non-non。レモン汁、Non-non。
これ。これです。なにかといわれたら、まさにあれですよ。
ガリ。お寿司に添える“ガリ”。しょうがの甘酢漬けです。
たまにしょうがをガリッぽく漬けてみたりするのですが、それを思い浮かべていたのです。だってこれ、ガーリックより、はるかにその名はガリじゃないですか。しかも甘酸っぱいガリを混ぜ込んだバターに、和風醤油味のソースで食べるハンバーグの組み合わせって、イケてそうじゃありませんか。絶対おいしいやつだと思うんですよね。
と、そんなことをいってみても、そのお店のメニューには、そんなガリバタは存在していません。そうなるとあれですね。やるしかない。
🧄新ガリバタハンバーグつくります
というわけで、今回は勘違いから生まれた、トケイヤkitchen風のガリバタハンバーグのお話です。
まずはソースづくり。今回は、妄想の中で醤油ベースの味だということは決定してます。
💧ソースの材料(つくりやすい分量)
・醤油…1/4カップ
・みりん…1/4カップ
・砂糖…大さじ1
・しょうがの漬け汁…大さじ1
調味料を合わせたところに、ガリ風しょうがの漬け汁もプラス。ガリ本体はトッピングバターのほうに使うのでよけておきます。
さあ、今回のレシピ誕生のそもそもの主役、ガリバタnotガーリックバターをつくります。
ガリ風のしょうが漬けを細かく刻みます。もちろん、市販のガリでもOKです。
🧈ガリバタの材料(1皿分)
・バター…10グラム
・ガリ…適量
バターは分量を量ったら、そのまま室温で置いて、やわらかくします。
やわらかくなったら、刻んだガリを合わせます。
よく練るようにして混ぜ混ぜ。
混ぜたらラップフィルムで巾着の形に包みます。これが今回のガリバタ。包み終わったら冷蔵庫で冷やして固めておきます。
🔥ハンバーグ焼きます
ガリバタができたら、あとは完成に向けて一直線。
ハンバーグを焼きます。
ハンバーグのつくり方は、こちらの記事で詳しく紹介してますので、よろしければ。
両面焼色が付いたら水を少々。
蒸焼きします。
竹串を刺して、透き通った肉汁が出てくれば焼き上がり。
🧄これが勘違いの産物
付け合せは、今回は粉ふきいもとオーブントースターで焼いた茄子。ソースが和風なので、お醤油味に合うメニューにしました。彩りに茹でた絹さやをトッピングしてます。
ハンバーグスタンバイ。
ハンバーグを焼いたあとのフライパンを、キッチンペーパーでさっと拭って、ソースを軽く煮詰めます。
水溶き片栗粉をイン。
沸騰させて、とろみをつけます。
いい感じにとろりとしてきたら、ハンバーグの上からたらり。
つやつやソース、きれいです。
そして、ガリバタ。冷蔵庫に入れて固まったら、出番です。
バーグの上にちょん。彩りにもなりますね。
ガリバタを崩して、ハンバーグにちょんとつけつつ、いただきます。
うん、いい感じ。醤油ベースのソースに、バターと甘酸っぱいガリ、合わないわけのない組み合わせです。ビールにも合いますが、これは白いごはんがほしくなるなぁ。あとはお味噌汁…特に豚汁なんかを添えたくなる気分。
こんど、おうちごはんのランチタイムに定食スタイルでいただいてみようと思います。