桜の樹の下には
桜の樹の下には。
桜の樹の下には、お弁当を広げる人がいる。
桜の樹の下には、乾杯の唱和が響く。
🌸桜の季節、日常の光景
ほんの数年前は、この季節も外出は自粛。お弁当を持って出かけるなんてことはできず、朝の散歩のかたわら足早に満開の桜の下を通り過ぎたなぁと思い出します。
ことしは開花予想の頃に、急な冷え込みがやってきて、桜の咲くのも遅れてようやくの満開。桜の名所はどこも人で溢れ返っていました。これが日常の光景だったなとあらためて思い出す気分です。
🍱お花見弁当づくり
というわけで、ようやくの満開となった日曜日。お弁当をつくって、ぶらりとお花見に出かけてみることにしました。
📝お品書き
いのししのしぐれ煮
鶏の唐揚げ
鮭の漬け焼き
玉子焼き
人参のきんぴら
新玉ねぎの梅和え
ほうれん草のからし和え
おむすび
🥕人参のきんぴら
皮を剥いた人参を千切りにします。
ごま油で小口切りにした鷹の爪を炒めたら、人参投入。味付けは醤油、みりん、砂糖。
仕上げにごまを合わせます。
人参の食感がアクセントになるうえ、お弁当箱の中で彩りにもなるひと品です。
🧅新玉ねぎの梅おかか和え
新玉ねぎをスライス。味が染みやすいよう、繊維を断ち切る感じで、水平方向に切るのがポイントです。
種を取って叩いた梅干しと、おかかを合わせます。梅の酸味がお口直しになる、小鉢的存在です。
左から人参きんぴら、ほうれん草のからし和え、新玉ねぎの梅おかか和え。こういう箸休め的な野菜料理って、地味だけどお弁当の中にいてほしいですよね。
🐗いのししのしぐれ煮
子どもの頃から、お弁当のエースといえば甘辛い味付けのしぐれ煮。いつもは牛肉なのですが、今回はこの季節の贈り物、いのししを使ってみることにしました。
たっぷりのしょうがと一緒に、砂糖、みりん、醤油を入れて火にかけます。
強火で一気に煮詰めつつ、味をからめる感じ。
うん、つやつやいい感じ。おいしそうです。
🍗鶏の唐揚げ
そしてお弁当といえばこれ。
唐揚げは外せません。味付けがしっかりしていて、冷めてもおいしい人気者です。
ふだん鶏を揚げるときは胸肉が好みですが、今回はもも肉にしてみました。一般的にはこっちが多いかもしれません。自家製の万能だれにお酒を足して漬け込みます。
漬け込んだ鶏肉が白くなるまで、片栗粉をしっかりまぶすのがカリカリ食感のポイント。
中火で中まで火を通します。
🥚玉子焼き
玉子焼きは甘めが好み。
卵1個にお砂糖小さじ1くらいが目安です。
巻いて巻いて玉子焼き。
焼き上がったら、キッチンペーパーに包んで形を整えます。
お弁当に玉子焼き、必須ですよね。味の優しさにほっとしたり、彩りにもなったり。
🍙魚とおにぎり
お花見のお弁当は、The日本な感じの幕の内弁当っぽいスタイルが理想なので、お魚も必須。
みりんと醤油で漬け込んだ鮭を、オーブントースターで焼き上げます。
さあ、あとはおむすび。
形は俵型。子どもの頃、実家のおにぎりがそうだったので、やっぱりこの形がしっくりきます。お弁当のときは、三角より詰めやすくて便利ですよね。
関西出身なので、のりはもちろん味付け海苔。
🍱お花見弁当盛り付けます
メンバーが揃いました。あとは盛り付けです。
まずはおにぎりをセッティング。
唐揚げ、玉子焼き、お弁当には欠かせませんね。
お弁当、ひととおり詰めると気分が盛り上がります。
📝お品書きを添えて
そういえばこれ。
朝の散歩の途中、桜の樹の下に落ちてきた花を拾ってきました。
お弁当のできあがり。お品書きを添えてみました。
筆を使うことなんてめったになく、うまいわけではないけれど、こういうとき大切にしたいのは、雰囲気。プリンタで印刷した活字やペン書きより、それっぽく見える気がして、気分は盛り上がりますね。
さて、ようやくお弁当を作り終えて、ここでほっとひと息、ひと段落。品数が多いので、なんだかやり遂げた感があります。
🌸お花見2024
でも、本番はこれから。だって、きょうの目的はお花見です。
桜満開。華やかです。
これは必須。桜デザインの缶を用意しました。
お弁当もビールと一緒に写すと、おいしそうさがワンランクアップ。
今年のお花見。ようやく帰ってきた日常。見上げると青空、そして桜。
桜の樹の下には、年に一度の日常が輝いている。
幹の途中に一房だけ咲いた花。こういう姿にも生命力を感じます。
桜は華やかで鮮やかな分、逆にその盛りは短く、でもだからこそ、その瞬間を見逃すまいと人を惹きつけます。ことしも満開の桜を堪能できてよかったです。
桜の樹の下には、この季節を慶ぶ人たちが集う。
また来年も美しい花が咲きますように。