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冬のチーズは美しい。

みなさん、チーズは好きですか。


🧀チーズは苦手だったけど

自分は子どもの頃は、いわゆるナチュラルチーズが苦手でした。というのも、もともと牛乳が飲めない子どもでして、それはいまも変わらずなのですが、そんな理由からなのか牛乳の香りの濃いナチュラルチーズは匂いの時点で負けてしまってたんですよね。

でもその反面、プロセスチーズはそれなりに好きで、アルミホイルの赤いつまみみたいなところをぴっとつまんでぴーっとやると、中からテカテカ光るクリーム色が現れる。そんな光景にはわくわくしてました。

🍕とろけると冬が似合う

とろけるチーズを知ったときは、また感動。食パンに載せて焼くと、ひと口かじれば、チーズがびよーんと伸びるあの姿。子ども心にテンションが上がったものです。

そんなチーズ、とろけた状態をはふはふいいながら食べるあの光景は、冬が似合う気がします。スイスの郷土料理、チーズフォンデュなんて、窓の外の雪景色を見ながら食べる姿が自動的に思い浮かぶほど。そんなシチュエーションで食べたことないのに、不思議ですね。

🕵️チーズは誰が載せた

チーズメニューの中でも、みんな大好きなひと皿がこれでしょう。

チーズ・オンTheハンバーグ。しかもスキレット。

今回はそんなチーズハンバーグのお話です。

そもそもハンバーグにチーズをトッピングしたのって、誰が最初なんてしょうね。いまとなっては、どこのファミレスでも洋食屋さんでも、チーズを載せたハンバーグがメニューにある気がします。

ハンバーグが単品の洋食として発展したのは日本ということなので、すくなくともこの組み合わせを考えたのは、外国人ではないはず。

いろんなメニューに、元祖はこのお店みたいなエピソードがありますが、チーズonハンバーグに関してはそんな話、聞いたことがない気がします。

いつものスキレットでもやしをじっくり焼いて、その上にどどんとハンバーグ。

そこにチーズを載せたら、弱火に落として蓋をします。

🧀青チーズ、黄チーズ

ちなみに今回使うのは、とろけるタイプではないスライスチーズ。パッケージでいうと青い色のほうですね。

そういえばメーカーさんがかわっても、チーズのパッケージカラーっておなじような気がします。とろける系は黄色主体で、ふつうのほうは青。これって市場にそのイメージが定着してるから、みんな変えられないんですかね。

しばらく蒸し焼きにしたらこのとおり。おお、とろけてます。とろけるタイプじゃないのにね。おいしそう。

🧀冬のチーズは美しい

つやつや白い、チーズの海。表面にぱらぱらと彩りの刻みパセリを散らします。

今回はハンバーグの周囲を、サニーレタスで飾ってみました。熱々スキレットなのに、サラダ仕立て的なミスマッチ感覚がなんだかおもしろい。

自家製のサウザンアイランドソースをレタスにたっぷり。これも自家製作り置きの味玉を添えました。

とろけるタイプではなくても、チーズはしっかりメルティング。このとろっと流れ落ちる感じのビジュアルが、なんともあったかそうなイメージですよね。年中いつでもおいしいけれど、その旬は冬って気がします。

そしてつやつや美しい。チーズonハンバーグは、見た目で温まれるメニューですよね。

🕵️‍♀️おまけ

🧀onじゃなくてin

ところで、発祥のお店がわからないという話ですが、ちょっと調べてみたらonではなく、チーズを中に包んだチーズinハンバーグは、長野県松本市にあった洋食屋さんが発祥のようでした。

いまは沖縄に移転してるそうで、え、どういうことと思って、よく読むとご主人の長年の夢が沖縄移住だったとのこと。長野から沖縄、すごいですね。

沖縄の綺麗な海、暖かな気候。自分も憧れはありますが、そもそも移住先がどこであれ、慣れ親しんだ土地を離れること自体、勇気がいるよなと思います。そのうえ、引っ越し先の見知らぬ街で商売をはじめるなんて、よほどでないと。

地元で受けていたからといって、移住先でも受けるとは限らないわけで、たとえば自分の出身地、関西と東京でも食文化はかなり異なります。そういうのって、各地の風土や歴史のうえに成り立ち根付いたものであって、変えようと思ってもなかなか変わらないと思うのです。

🌍️おいしいさが生む動機

でも、おいしいものは万国共通。エスニックだって、中華だって、そもそもは日本人は誰も食べてなかった料理です。それがいまではいろんなレストランが人気店になり、おうちごはんのメニューにだってなっています。

そう考えると、土地がどこであれ、おいしいものをつくっている。自分の腕を、そう信じられるかどうかがカギなのかもしれません。

自分の料理をおいしいといってくれる誰かと出会い、そしてその言葉を信じて、さらにおいしくしようと努力する。すると、またおいしいという言葉と出会い、うれしい笑顔が見られる。それは場所がどこであろうと、おなじことでしょう。

そしてその連鎖は、料理することの根本的な動機づけであるような気がするのです。

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tokeiya
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