京都のタヌキに化かされる
寒くなってくるとふと思い出すメニューのひとつに“たぬきうどん”があります。
温かいうどん、美味しいですよね。
でもなんで“たぬき”名指しなの?
と思いますよね。
♨ひさしぶりのご当地グルメ
それにはちゃんと理由があります。
ちょっと久しぶりのご当地グルメアレンジ再現シリーズです。
たぬきうどんがご当地グルメってどういうことなの。
となるかもしれませんが、実はこのメニュー、奥が深いんです。
🦊きつねは全国共通なのに
きつねうどんといえば、全国共通、甘辛く煮つけたお揚げを載せたうどんなのですが、きつねと並ぶ日本の昔話のトリックスター、たぬきになると様相は一変。
ネタをばらしてしまうと、こちらの記事にあるとおりです。
きつねと違って、地方色豊かなんですよね。
そんな中でも自分にとって懐かしいのは、あんかけのつゆがぽかぽかな京都のたぬき。
♨ぽかぽか京狸を作ります
冷めにくくて熱々な京都風は、数あるうどんのバリエーションの中でも、鍋焼きうどんとともに冬になると思い出すひと品なんです。
🔪材料
・うどん
・油揚げ(甘く辛く煮たもの)
・麺つゆ
・片栗粉
・しょうが
・ねぎ
うどんは今回は買い置きの乾麺を使いました。
もちろん生麵とか冷凍うどんとか、お好みのもの、手元にあるものでOKです。
♨おつゆがぽかぽかポイント
ポイントはおつゆ。
少し濃いめにした麺つゆを沸かして、水で溶いた片栗粉を入れてとろみをつけます。
お鉢に盛ったうどんの上から、とろとろあんかけ麺つゆをたっぷりと。
べっこう飴みたいな艶がいい感じ。
とろりとしたルックスから立ち上る湯気がいつまでも絶えなさそうで、見た目だけで温かさ倍増です。
♨京風三種の神器
トッピングは、
刻み揚げ(甘辛く煮たもの)
小口切りのねぎ(あれば九条ねぎ)
おろししょうが
この三種の神器。
麺を持ち上げると熱々のおつゆがからんで、見ているだけでぽかぽか。
でもあわてて食べるとくちびるを火傷してしまうので慎重にふうふうしてからいただきます。
熱いものを吹いて冷ますのも冬の食卓っぽい光景です。
♨おさらいとちょっとした記憶
最後に整理しておくと、各地のたぬきはこんな感じ。
東京など…天かすを載せたもの(冷やしもあり)
大阪…“たぬき”はそば。いわゆるきつねそばのこと
京都…あんかけで細かく刻んだお揚げさんをのせる
江戸狸、上方狸に京狸。
なんだか土佐犬、秋田犬、紀州犬みたいな感じですね。
どれも美味しいと思いますが、懐かしさが加わる分、マイベスト・タヌキは京風あんかけです。
全国的にはレアですけど。
学生の頃、京都に下宿していた同級生とうどん屋さんに入ったとき、たぬきうどんを頼んだ友人がびっくりしていた光景が今でも浮かんできます。
あれはまさに、京都の狸に化かされたような表情でした。
そんな想い出もあるから、懐かしさが増すのかもしれません。
材料はなじみのあるものばかりなので、この冬よかったら一度京都のたぬきに化かされてみませんか。
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