「黄色い家」を読んで
Audibleで川上未映子さんの作品を初めて拝聴。
恵まれない生い立ち、家庭環境で育った主人公が様々な事情から犯罪に手を染めていってしまう物語。
主人公のひたむきさが逆に悪い方向へと向かってしまう状況に心がモヤモヤとした感じに……
それでも次の展開、何か救いはないのだろうかと読む手(聴く耳?)が止まらず。
悲しい物語ですが、登場人物の心情を色々と考えることができる面白い作品でした!
ネタバレ含みます。
○ざっくりストーリー
水商売をしている母親の育児放棄をきっかけに、母の仕事仲間の女性と暮らすようになる主人公。
二人でスナックを経営しながら、従業員として主人公と同世代の女性たちも加わり、不思議な家族のような関係に。
主人公は金策のために犯罪に手を染めていき、いっしょに暮らす女性たちもまきこんでストーリーが展開されていく。
○感想
生きていくためにやむを得ない所があり、犯罪に手を染めてしまう主人公。
そこに至るまでの経緯、自分がみんなを助けたいという優しい実直な性格が災いして間違った方向に進んでしまうのが読んでいてツラくなる……
自分一人で抱え込まず、自分の意見を素直にみんなに話していたら、こんなことにはならなかったのかなぁとも思う。
作品としては、一人の少女が犯罪に手を出す過程が細かく表現されていて、思わず引き込まれてしまうものでした。
○まとめると
一人の少女が純粋な性格ゆえに犯罪にまで走っていってしまうストーリー。
その心情の変化、過程に引き込まれ、夢中になって読める作品。
他人と気持ちを共有することの大切さも身に染みました。
思ったことは言わないと伝わらない…
最後までお読みいただきありがとうございました。
おしまい。
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