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自分の生きがいとは何なのか?「レゾンデートル」を読んで

レゾンデートルとは、存在意義・存在理由。

病に冒された主人公が、自分の存在する意味や生きがいを探していく物語。

生きがいを探す、夢に向かって生きる、屈折した感情に間違った生きがいを見出だす。

登場人物が各々持つ生きる意味を通して、生きることについて考えさせられました。

人が生きていく上で、人助けであったり自分の核となったりする生きがい・自分が存在する意味は、必要不可欠なんだと学びました。


○ざっくりストーリー

余命宣告を受ける医師の岬。

先のない未来に絶望し、ちょっとしたことから暗い感情に生きがいを見出だしてしまう。

そして、世間を騒がせていた通り魔に目をつけられ、二人の異常な関係が始まる。

間違った存在意義を持たされ、岬は彼の思想に心酔しかけるが、歌手になる夢を持つ少女と出会うことで徐々に自分を取り戻し、生きがいを見つけ出していく。

○オススメポイント

・それぞれが持つ存在意義

まさにタイトル通り。

主人公を含め、登場人物全員の生きがいが見所。

善いこと悪いこと、誰もが自分の夢であったり目標であったり、意思に沿って生きている。

なぜ、その考えが作られていったのか。

この経験が後にどう影響してくるのか。

見ることのできない人の心の変化を感じられる。

・倫理観について考えられる

人を傷つけるのは良くない!

これは当たり前ですよね。

通り魔的犯行の表面だけとらえると、そう思えるのだが、犯人の犯行に及ぶ基準や動機が含まれてくると、少し考える余地が出てきてしまう。

物語では、法で裁かれない人たちを裁く手法に、ネットでは賛同する意見も出てくる。

現実社会でも、事件が起きたときに、その背景が出てくると糾弾する意見ばかりではなく、反対の意見も出てくる。

被害者側での意見、加害者側の意見。

これが正解というのは難しいけども、自分なりに当事者になった気分で考えられる良い機会になります。

・アクションシーン

犯行、戦闘、アクションシーンはほぼ刃物で行う接近戦。

少し描写がリアルだが、そこが良い!

文字だけで緊迫感あるシーンが容易にイメージできます。

○まとめると

人は存在意義や生きがいを見出だすことで生きていける。

しかし、一つの考えに凝り固まってしまうと、他者を傷つけかねない危険な考えに変貌してしまう。

様々な人との出会い、あらゆる角度から考えることで、有意義で意味のある生きがいを見つけられると思います。

自分自身の生きがいとは何なのか。

そんなことも考えさせてくれる一冊でした。


最高までお読みいただきありがとうございました。


おしまい。

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