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「性格のいい会社」とは?現代の働き方の変化について考える
ビジネス書や自己啓発書を読み、自分の能力を上げることに勤めるサラリーマンの僕たち。個人個人のスキルアップが、企業への利益アップにつながり、個人への評価として返ってくる。
当たり前ですが、会社から雇われているサラリーマンの僕たちは能力やプライベートのことなどを優先的に考えます。はたして会社を経営する立場から見たとき、働き方をどうとらえるのか。
個人ではなく企業の目線を持つことで、時代の流れにも敏感になるのではと、ふと思いました。雇われている身からすると、あれが不満、これが嫌と不満ばかり見えてしまうので(笑)
(中略)性格のいい会社とは、「社員を幸せにする会社」です。
理想論のように聞こえてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。会社であり、上司が社員の幸せを願う。シンプルですが、この想いに溢れた性格のいい会社には、いい人材が集まってきて、辞めずに活躍し、高い成果が出る。そして、顧客提供価値を高め、事業が成長し、会社は存続していく。
むしろ、経営として、事業として、成長していくために必要なコンセプトなのです。
「性格のいい会社」(佐藤雄佑 著)では、経営者である筆者が自分の失敗体験を踏まえて、経営者が考えるこれからの会社のあり方について書かれています。
僕も仕事で業者さんと話していると、どこも人材不足という話をよく耳にします。田舎なのもひとつの要因ではあると思いますが、どの業界でも慢性的に、特に若い人材がいないのが現状。
ネット・本などのメディアは、働くことへの考え方が時代とともに大きく変化している話が中心に取り上げられます。個人的な視点だけでなく、会社の経営者からの目線を知ることで、当事者である僕らの考えにも何かしらの影響を与えてくれるのではないか。
本書、第一章”性格のいい会社”から、経営者に求められるものを知り、サラリーマンとしての知見を広げていこうと思います。
〇会社経営には、お互いの共通認識が必要
経営者には事業の成長や業績を求められるので、従業員たちと会社についての方針などを共通認識として持つことが大事。
経営者としては、業績がシビアに求められるのでそこに意識が集中してしまうのは当然ですが、そこに目が向きすぎると利益だけを求める短期的な思考になりがちなのだそう。
事業や会社としての目標、経営理念、社内の人事など、働く人たちすべてを含めて考え方を共有しておかないと、社員の退職につながってしまう悪循環の陥りかねません。
ビジネスは戦略や数字として目に見えやすいものなので、必死で考えたり、改善したりしているのですが、カルチャーは目に見えないものですし、空気と同じように、手を掛けなくてもそこに存在しています。なので、多くの会社にとってカルチャーは「勝手にあるものであって、つくるものではない」と思っているのかもしれません。
カルチャーは空気と同じく、無くなってしまったり、汚染されたりして、初めて生きていくのに必要不可欠なものだったと認識することになりますが、そのときは時すでに遅しです。カルチャーは一朝一夕ではできないものなので、すぐには変えることができません。
会社のヒリついた空気を敏感に感じるのは、会社で働く僕たち従業員ですよね。閉塞感を感じる職場で自由に気分よく働くのは難しい……。
長期的な目線を持って会社のカルチャーデザインを意識的にやっていくことは必要不可欠。そのためには、経営方針などを社内で共有することは、一番にしておかないといけないのかもしれません。
〇会社の大切な資本は人
人材や人員あってこその会社。
会社を存続させるには資金が必要になってきますが、それよりもさらに大事なのが人材の確保。人がいるから事業が成り立つ。
短期成果最大化を考えたら、成果につながることだけをやり切るというのでもいいかもしれませんが、これでは長く続きません。まさに100メートルダッシュのスピードでマラソンは走れないのと同じで、そんなことを強いていたら、みんな体調不良になって、辞めていってしまいます。
(中略)会社にとって欲しい人材が採用できなかったり、どこでも活躍できる優秀な社員から辞めていくというのは、事業にとって大きな痛手であることは想像に難くありません。
多くの会社があり、中小企業からすればふつうに食べていくのもやっとの時代。その日その日が勝負であり、利益優先で多少の無理は当たり前で、徹夜や長時間労働もやむなし。
普段から社内で事情や情報を共有できていれば少々は目をつむれるものの、たいていは上司からの一方的な命令に終始しているかと思います。
こんなことが続いてしまうと、優秀な人材からどんどん抜けていってしまいます。会社は人材という大切な資源を意識しないといけません。思いやり大切!
〇NGゾーンを明確に
働く側としては自由な中にも、最低限守るべきルールやNGゾーンを明確にすることで、格段に働きやすくなります。
働きやすさを意識すぎて自由にしすぎると、組織は崩壊してしまいます。
自由度の高い組織だからこそ、NGゾーンを明確にすることで、それ以外はOKゾーンとして、安心して自由に行動することができます。
ガチガチにルールで縛り過ぎると、行動が取りづらくなる。自由になり過ぎると、思っていないところでNGを指摘され不満に感じてしまいます。そうならないためには、NGゾーンを明確にしておけば、そこを意識できるので働きやすさを感じます。
必要なルールを決めることで自由で、風通しの良い職場になる。
経営者でもない、ひとりのサラリーマンのである僕が本書を読み、経営者には経営者の課題があり、お互い大変なのだなと感じました。
副業に関しても、ネットや本などメディアでは当たり前になっていますが、その動きをよくは思っていない会社はまだまだ多いかと思います。ただ昔のままの考え方でいると、優秀な人材を流失していくことになりかねません。
かといって社員を大事にし過ぎて、過保護がすぎるのもよくない。社内で意識を共有して、時代の流れに対応できるのが性格のいい会社であり、これから求められるものなのかもしれません。
会社は社員のことを考え、社員も自分のスキルを上げ続けてる相互努力の姿勢が大切ですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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