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今起こす行動が未来につながる~「未明の砦」~
非正規雇用、終身雇用などの社会問題を取り上げた作品。
様々な労働問題が取り立たされる中で、僕的に一番記憶に残っているのはプロ野球のストライキ。
当時あまり難しいことはわからなかったので、なんとなく成り行きを見ている感じでしたが、大人になってから、そしてこの小説を読んでから、行動を起こすことに大きな意味があったんだとわかりました。
他人事としてとらえるのではなく、自分事として行動を起こさないと何も変わらない。
○ざっくりストーリー
警察が共謀罪として4人の容疑者を捕まえようとするも突然起こった火事により、取り逃がしてしまうシーンから物語が始まる。
大手自動車メーカーで非正規の工員として働く4人の若者。
ある日、正規工員から旅行の誘いを受け、あまり面識のなかった4人が集まり、ぶつかり合いながらも少しずつ打ち解けていく。
そこで、非正規雇用として会社にいいように使われる現状を知り労働について4人は真剣に考え始める。
4人を必死に追う公安、独自に追う1人の刑事、日本のトップを走り続ける企業や政治家の思惑が交錯していくストーリー。
利益を追い求める企業のモノとして扱われる労働者が、現状を変えようと行動を起こしていく展開。
様々な視点からストーリーが目まぐるしく変わっていくので、スピード感がありました。
無謀だとわかっていても、自分たちにメリットがほとんどなかったとしても、行動を起こす熱意に人々の感情は揺さぶられるんだなと思いました。
○非正規として働いていた自分と重なる
今は正規ですが、一時期非正規として働いてる時期もありました。
本当に良く言われることですが、将来を確約されていないところが非正規雇用の一番の悩みですね(自分で希望して入社していますが…)。
将来の漠然とした不安
結婚、ましてや子どもなんて無理なのでは…
周りからどうみられるのだろう
今では正規雇用だとしても将来安泰ではないのに、他と比べて不安になったり悩んだりしてました。
そんな過去もあり、非正規として同じ仕事をしているのに下に見られる主人公4人の若者と気持ちを重ねて、共感できる作品でした。
ダメなら行動を起こす。
中々できることじゃないけど、周りの人や信頼できる人に相談して、自分の気持ちを訴えるのは大事ですね。
○まとめ
今自分が行動を起こすことで、自分たちの子どもや将来の働き手たちが悲しい思いをせずに暮らしていける。
自分の利益ばかりを追及しない、そんな思いが周りの人たちに影響を与えて大きな動きになっていく。
プロ野球のストライキも、選手たちが実際に行動を起こしたことで楽天が生まれ、今のプロ野球が存続しているのだと思います。
行動を起こすことで未来を変えられる。
想いの強さを学べる感動巨編でした。
僕も行動を起こさないと!
そう思える強さをもらえました。
ほとんどAudibleですが、太田愛さんの著書は脚本家らしくドラマのようなストーリー展開に惹き込まれます。
Audibleでも太田愛さんの著書はたくさん聴けるのでオススメです!
最後までお読みいただきありがとうございました。
おしまい。