「リカバリー・カバヒコ」を読んで
人はいつでもリカバリー(回復、再生)できる。
生きていく中で必ず誰もが経験する、悩み・挫折。
日常の小さな悩みが積み重なって体調が崩れたりする。
悩みは、自分の不安・不満から作り出されていて、気になり出すと、視野が狭くなり周りが見えなくなってしまう。
一歩引いて全体を俯瞰すれば、小さな悩みを自分で大きくしていたことに気づく。
そんなことを感じる物語でした。
複数の短編で構成された物語ですが、人の感情の揺れ動きから、悩みが生まれ解決するまでの流れを読みとれました。
公園のカバヒコに伝わる言い伝えを聞いて、心のモヤモヤを打ち明け、悩みの原因に気づく人たち。
心が暖かくなる優しいストーリー!
○ざっくりストーリー
高校生になって成績が下がり、両親に正直に言えない奏斗。
同級生の女子と仲良くなり、公園にある遊具のカバヒコに伝わる伝説を聞く。
治したいところがあれば、カバヒコの同じところをさわることで治るというもの。
奏斗は藁にもすがる思いでカバヒコの頭を撫でるも、次のテストの結果は変わらず。
逆に仲良くなった女子は満点に近い点数だったことを知り、嫉妬してしまう。
しかし、女子の陰での努力を聞いたり、奏斗の両親の思いを聞くことで、悩みの原因は自分にあることに気づき、心を入れ替える。
こんな感じの物語が複数あり、自分の生活にも全然起こりうる悩みや不安は、視野狭窄に陥ることで大きなものに感じているのだと気づけます。
人の優しさ、心の回復力を感じられる優しいお話でした。
○まとめると
悩みは自分自身で作り出して大きくしているもの。
一歩下がって全体を俯瞰することで、自分の視野の狭さ、他者からの優しさに気づける。
そんなことを感じられる物語でした。
カバヒコが動き出したりするファンタジー物ではないけど、カバヒコにリカバリーする力がある伝説はどのようにして作られ浸透していったのか。
繋がっていくストーリーも面白かったです。
最近ミステリーやサスペンスを読んでいたからなのか、凄く優しさを感じました。
人は生まれ変われる!
最後までお読みいただきありがとうございました。
おしまい。
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