【NOVABLAST 5 レビュー】アシックスのランニングシューズ NOVABLAST 5 は体格が良い人用のランニングシューズだと思う
先日、大型のスポーツ店に行きました。
目的としては、ランニングシューズを買いたかったからです。
今まで履いていたのは、アシックスのGT-1000 13というモデルで、クッション性と安定性を両方持っているモデルです。
このGT-1000も普通に良い靴です。
そもそも安いので、普段遣いにはちょうど良いですし、ウォーキングには最適だと思っております。
しかし、私の体格が良すぎるせいで、GT-1000だと支えきれていない感があるのです。
そもそも今回のレビューは「体格が良い人」のために書いているので、私のスペックから書いていくことにします。
【私のスペック】
身長:187cm
体重:90kg(日によって±2kgの誤差あり)
こんな日本人離れしたデカいおっさんが走る場合、膝とか腰にどれだけのGがかかるか、わかりますか。
実は、体重の5~7倍負荷がかかっています。
つまり、450kg~630kgの負荷が私の膝にかかってしまっているのです。
これだけの衝撃をやわらげるためには、GT-1000だけだと荷が重いのです。
実際のところ、3km以上のランニングをすると、膝に違和感を覚える程度には負荷がかかっています。
全速力で走るなんて怖くてできません。
これを何とか解決したかったのです。
なぜなら私は今、週に3~4回ランニングをしていて、かつ、週に2~3回はウォーキングをしているからです。
ほぼ毎日ランニング又はウォーキング(犬の散歩含む)をし続けているので、このまま膝に負担をかけつづけるとヤバいことになるなと怖くなりました。
結論:NOVABLAST 5が最強である
結論としては、体格が良い人のためのランニングシューズは、先月発売されたばかりのNOVABLAST 5が最強だと思っています。
その店舗にサイズが存在した、ほぼすべてのランニングシューズを履いた上で、NOVABLAST 5がダントツで良かったので買いました。
クッション性、反発性、軽さ、値段など総合的に見てダントツです。
個人の感想でしかないので、実際はそれぞれが履いて判断してもらう必要がありますが、私の中ではこの結論はしばらく変わらないだろうなというほど感動的なランニングシューズでした。
実際に履いて走ってみましたが、心から「この靴履いてる人たちズルいな」と思うほどです。
膝への衝撃なんて殆ど感じないです。
そもそもアスファルトの上を走っている感覚がないので、ポヨンポヨンのクッションマットの上を走っているような感じがします。
私ほどの体重の人間が全力で走っても、クッションが衝撃を吸収してくれているという実感があって、ちゃんと支えてくれています。
桁違いに良いクッション性です。
これだけのクッション性を持っていながら、きちんと反発性もあります。
この反発が極めてちょうど良い反発なのです。
ランニングシューズの中には、反発力が強すぎて足が勝手に前に出てしまったり、逆に負担がかかるというタイプのものもありますが、NOVABLAST 5は私の体重をきっちり支えつつ、そっと押し出してくれるような感覚の反発性です。
「まだ頑張るんですね。大丈夫ですよ。いってらっしゃーい」という感じ。
こんな上質なサポートアイテムがあったなんて、私は知りませんでしたよ。
もしかしたら、私より遥かに体重が軽い人たちとか女性とかだと、この反発は強すぎるのかもしれないです。
でも、体重が重い人たちにとっては極めてちょうど良い反発力で押し出してくれるので、体格が良い人はNOVABLAST 5が最強なのではと思っています。
少なくとも、私が以下で履いた様々なランニングシューズの中で最も優れていたランニングシューズです。
もうこれを味わってしまうと、他の靴で走るのが怖いです。
ウォーキングならGT-1000で十分ですが、走るならNOVABLAST 5一択という心境です。
では、ここからは細部の話をしていきます。
NOVABLAST 5の良いところまとめ
通気性
まず、ランニングをしていると足に風が入ってくるほどの通気性を持っています。
今の時期だと寒いくらいですが、暫く走るとこれが心地よい涼しさになります。
ランニングシューズは通気性も大事だと思うので、この点も素晴らしいです。
軽さ
私はガチランナーではないので、軽さは気にしません。
でも、今まで持っていたランニングシューズやその他のシューズの中では一番軽いと感じています。
プロ向けのランニングシューズの中にはもっと軽いものもあるのだと思いますが、私はこのくらいで良いです。
クッション性
私がその店舗内で実際に履いたランニングシューズの中では、トップクラス(一番クッション性が良かったニューバランスの1080v14と同等)でした。
ただ、一言でクッション性といっても様々な感触のクッションがあるのだなと感じております。
それぞれのメーカーで感触が異なっていて面白いです。
NOVABLAST 5のクッションは、ポヨンポヨン系です。
ニューバランスや他のメーカーの厚底クッションは、私の体重に合わせて沈んで受け止めるという感じで、感覚としては「ベチャ」とか「グニョ」という感覚です。
伝わってくれ。
そういうベチャ・グニョ系のクッションも悪くはないと思いますが、そういうクッションはウォーキングでこそ欲しいクッション性だと思っております。
ランニングのときは、足を次から次へと回転させていかないといけないので、一旦沈んで受け止める系のクッション性だと、テンポが狂ってしまうのです。
その点、NOVABLAST 5のクッションは、きちんと支えてくれているのと同時に、程良い力で押し戻してくれるので次の一歩が軽快に出ます。
ランニングという活動を行うという点においては、最高です。
個人的に特に素晴らしいと思ったのは、クッションの位置です。
クッション性が高い靴の多くは、かかと部分を重点的に保護していて、そこだけが分厚いクッション素材でコーティングされていることが多いです。
しかし、私はランニングのときにあまりかかとを使いません。
ウォーキングではよく使うのですが、走っているときはどちらかといえば足の指と土踏まずの間にある中足骨あたり、より正確には母趾球のところを中心に使います。
最も衝撃が来る場所なので、そこを保護したいのですが、ほとんどの靴では中足骨あたりのクッションが弱いのであまり意味がありません。
その点、NOVABLAST 5は、かかと部分と中足骨付近にガッツリとクッション素材(反発素材でもある)が入っているので、イメージで言うと、小さいバランスボール(座布団型)が2つ足の裏に入っているような感覚で走れます。
これによって足全体が全く痛くない状態で安心して踏み込むことができます。
反発性
そもそもNOVABLAST 5は「バウンス」というタイプのランニングシューズなので、反発性が極めて強いタイプです。
したがって、最高レベルの反発性を持っています。
おそらく体重が軽い人の場合は、トランポリンに乗っているような感覚に近い反発性だろうと思います。
それくらい弾みます。
うちの秘書(女性)にも履いてもらいましたが、かなり跳ねるようでピョンピョンしておりました。
いわゆる、勝手に足が前に出ちゃう系の靴です。
このような高反発の靴を体格が良い私が履く場合、トランポリンのような弾む感じはあまりなく、程良い力で押し出してくる系の靴になります。
私の体重が重いので、ランニングで踏み込んだ瞬間にクッションがそれを支えて、その後すぐに反発して押し戻してくれます。
この力が極めてちょうど良いので、私からするとずっとクッションの上で走っているような気持ちになります。
潰れすぎず、跳ね過ぎない絶妙なバランスの反発性です。
しかも、かかと部分と中足骨部分の2個所で反発してくれるので、良い感じに前に押し出してくれます。
この点で体格が良い人には最適なのではないかと思います。
あくまでも個人の感覚ですが、10年以上前に体重が20kgくらい軽かった頃の走りを今出来てしまいそうなくらい軽快に足が前に出ます。
いつもは「足が重いなぁ」と感じながら走っていますが、NOVABLAST 5を履いているときは「まだスピード出せるな」という感覚が常にあって、ついついスピードが出てしまうのです。
それくらいの自由さを与えてくれる靴です。
グリップ力
私の中ではトップクラスにグリップ力があると感じていて、しっかりと地面を掴んで走っている感覚があります。
そもそも滑りやすい場所は走らないのでグリップ力は重視していなかったですが、それでもグリップしてくれる分には有り難いので良い点だと思っております。
安定性
長い距離を走る人には安定性も重要だと思います。
私は長距離を走らないので、3~5km程度の軽いランニングでしか実証できておりませんが、今のところ安定性が悪いとか、ホールド感が弱いなどの感覚はゼロです。
普通に安定していますし、そういうのを意識すらしないで良いくらいには安定しています。
以上がNOVABLAST 5の良い点まとめです。
総じて高いレベルで全てがバランスよく作られているなと感じています。
今のところ不満は1点だけです。
それは、靴を履くときにシュータン(靴紐の間にある布で、靴ベロとも呼ばれる部分)が毎回奥に巻き込まれていくという点です。
ランニングシューズってそもそもタイトな作りなので履きづらくて、毎回靴紐を結び直さないといけないという手間が発生します。
それゆえにあまり好きではないのですが、NOVABLAST 5も例に漏れず、履きづらいです。
NOVABLAST 5のシュータンは柔らかい素材で、かつ薄いので、足をグッと中に入れたときに足の甲に巻き込まれて奥に入っていきます。
それを毎回引っ張り出してから靴紐を結ばないといけないので面倒です。
この点は改善の余地があるかなと思っています。
他のシューズとの比較
ついでなので、スポーツ店で実際に履いて比べてみたシューズの話もしたいと思います。
GEL-KAYANO 31
実は当初はGEL-KAYANO 31を検討するつもりでスポーツ店に行きました。
GEL-KAYANO 31は、今まで履いていたGT-1000の最上位モデルです。
このモデルは、アシックスのランニングシューズの中でも「スタビリティ」という種類に属しているシューズで、クッション性と安定性を高次元にバランスしているモデルです。
たしかに、履いた瞬間にわかるくらい安定性が高く、長く走ってもズレることはないだろうとなと思いました。
しかし、体格が良い私のような人間からすると、クッション性が弱い……
GT-1000とあまり変わらない気がしました。
これだとわざわざGT-1000に追加で買う意味がないなと思ったので、お見送りしました。
GT-2000
GEL-KAYANO 31とGT-1000の間にあるのがこのGT-2000なのですが、私の感覚ではGT-1000とほとんど大差ないとしか思えなかったので、同様にお見送りしました。
GEL-NIMBUS 26
一番履いてみたかったのがこのGEL-NIMBUS 26です。
このモデルは、アシックスの提供するランニングシューズの中で「最もクッション性に特化したモデル」です。
したがって、ショック吸収力でいえば1番優れているはずなのですが、私のサイズは在庫なし!
ネットにもなし、Amazonにもなしです。
よって、履き比べができませんでした。
代わりに、レディースサイズがあったので、うちの秘書に履いてもらったところ、以下の感想でした。
ついでにNOVABLAST 5も履いてもらって、比較してもらいましたが、以下のような感想でした。
HOKA BONDI 9
よく知らないメーカーなのですが、置いてあったので履いてみました。
クッション性はとても良いです。
ただ、お値段がかなり高いという点と、クッション性に特化した結果、私の体重だと「グチャ」という感覚があって、その後返って来る感覚が弱いです。
走るという意味ではちょっと不適格かなと感じています。
ウォーキングにはとても良いと思いますが、今回はランニングシューズが欲しかったのでお見送りしました。
ナイキ 厚底各種
細すぎて履けませんでした。
幅広足なので。
アディダス各種
名前までは詳しく覚えてないですが、見た目から以下のシューズを履いた覚えがあります。
アディゼロジャパン8
Supernova Rise 2
あと他にも3足ほど似たような名前のアディダスを履いたのですが、すべて共通して、クッション性がちょい弱いです。
幅はちょうど良いですし、通気性も良いのですが、今回の目的である「膝の負担軽減」という意味ではあまり効果が期待できそうになかったのでお見送りしました。
ただ、体重が軽い人にはとても良いシューズだと思っています。
New Balance Fresh Foam X 1080 v14
今回履いた中で最もクッション性に優れていたモデルはこれです。
とても柔らかいクッションで、グニュッとしています。
しかし、クッション性のみに特化している感じで、走っているときに毎回沈み込む感覚があって、それが私には「重さ」として感じられます。
我々デブ族、いや体格が良い民族は、足を前に出すときの億劫さが常人の数倍くらいあるので、クッション性だけに特化されても、足が重くなるだけでペースが落ちるのです。
その点で「走る」という活動とは相性が良くないなと思ったので、お見送りしました。
ON Cloudmonster
クッション性が高い靴として有名でしたが、履いた感じは「クッション性良いのか?」という感じです。
悪くはないのですが、前述したNew Balance Fresh Foam X 1080 v14の方がクッション性が高いと思うので、あまりクッション性が良いという感覚はありませんでした。
よって、お見送りしました。
NOVABLAST 4
最後まで競走馬として生き残ったのはNOVABLAST 4です。
その店舗には、NOVABLAST 4と5が奇跡的に両方ありまして、履き比べができました。
4の方がセール対象になっていて安かったので、価格的魅力は4の方が上でした。
しかし、やはり5は進化しています。
4のクッション性・反発性をそれぞれ1段階進化させている感じがして、1,000円程度の追加料金で5が手に入るなら安いなと感じてしまい、最終的には5の圧勝で幕を閉じました。
以上より、体格が良い人のランニングシューズとしては、NOVABLAST 5を一押ししたいと思います。