紙の本はタイムカプセルにもなる
前提として、私は電子書籍を使いません。
そのため、この記事の本文で語る「本」はすべて「紙の本」を指します。
さて。
自分で買った本を再読したり、恋人から借りた本を読んでいたりすると、栞代わりの何かが挟まっているページによく出会います。
だいたいはレシートですが、たまに書店独自の栞や、イベントの半券などのレアなものを見かけたり。
今日も同じでした。
恋人に借りた小川哲さんの小説『君のクイズ』を読んでいたら、2022年10月に本書を購入した書店のレシートと、その翌日の日付が入った自宅近くのコンビニのレシートが挟まっていました。
挟まっていたのがまた、私の方でも読みながら感銘を受けた一文が含まれるページだったんです。
おんなじようにこの部分でグッときたのかな、と思うと嬉しくなったりして。私も手許のレシートをこっそり挟んでおきました。いつ見つかるかな。
※ちなみにすんごい面白かったです、ってリンク貼ったらカード表示に戻ってる! noteさん復旧ありがとうございます!
話を戻します。
特に自分で買う本は、基本的に再読する本しか手許に残さないので、何かしら挟んでおくと未来の自分がちょっとだけ楽しめるわけです。
昔はページの端を折る「ドッグイア」ばっかりやってたけど、最近は手許にあるレシートを挟むほうが多いかも。
レシートって日付入ってますし、それこそちょっとしたタイムカプセルみたいになるわけです。
そんな感じで。
過去の自分が残してくれた印象的なものが、二つあります。
一つは、やましたひでこさんの『新・片付け術 断捨離』に挟んであった、漫画家・小畑健さんの展覧会のチケット。
単純に、恋人と一緒に行ったことを思い出せる以外にも効果があってですね。
私は2019年の8月に引っ越しをしてるんですが、この断捨離本は、引っ越しの荷づくり前に参考になれば……と思って読んだ本でもあるんです。
結果、価値観レベルで大きな影響を受けた一冊にもなってくれました。
チケットに書いてある日付から、そういう思い出にも浸れるわけです。うれしい。
そしてもう一つ。
新潮文庫から出ている、太宰治『新樹の言葉』に挟んである栞です。
この栞、裏面には「蔦屋書店」とあります。
私が行く蔦屋書店って、大阪にある『梅田 蔦屋書店』ぐらいなんです。
初めて行った時、店内の楕円形の大きな書架に感激して、紙袋を貰うぐらい本をたくさん買いました。
この本は、その時に買った一冊でもあります。
ちょっと他では見ない栞なので、抜いていろんな本に愛用しても良かったはず。
でも敢えて使い回さず、そこで買った本に挟んでおくことで、最初の思い出をいつだって思い出せるわけです。
本そのものの楽しみ方とはちょっと違いますが。
紙の本好きとして、こういう愛で方もアリなんじゃないかなと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。