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【推し書店の話 #1】Readin'Writin' BOOK STORE

地下鉄の銀座線で、上野駅と浅草駅の間にある「田原町(たわらまち)」駅。
その田原町駅を出ると大通りが広がっているんですが、南側の道を一本入ったところにReadin'Writin' BOOK STOREという書店があります。
(私はいつもリーディンライティンと呼んでいます)


2017年4月にオープンしたこの書店は「ベストセラーは置かない」と決めているそうです。
確かに店内を見ると、一般的な書店で「○○賞受賞作」として積まれていたり、売れ筋ランキングに入ってくるような書籍・コミックは見当たりません。
扱う書籍のジャンルが狭く深い。
ゆえに、その狭さ・深さと私の興味関心が、良い意味で全く被ってないんです。
おかげでいつ行っても斬新な出会いがあります。


と言いつつ、このお店で出会った中で、特に忘れ難い一冊はこちら↓

書店好きが高じて、書店や書店員さんに関する本を読むのも好きなんですが、この本はリーディンライティンで見つけたおかげで知ることが出来ました。

本書は、総勢五九人の書店員に自らの仕事について語っていただいたインタビューと寄稿を一冊の書物にまとめたものである。NR出版会が書店・図書館向けに発行している月刊「NR出版会新刊重版情報」の一面読み物として、二〇〇九年一〇号から二〇一七年三月号にかけて掲載した記事が初出となる。

序「書店員の仕事」とNR出版会 より引用


書店・図書館向けに発行…とのことなので、こうやって書籍にならなければ、一般人の私は決して出会えなかった言葉たち。
内容も、日々店頭に立っている現役書店員さんの生の声と、東日本大震災を福島県などの書店員さんの目線で振り返る記録という構成で、現場で働く人なりの矜持に触れられる。そんな滋味深い一冊です。



ところで、リーディンライティン店主の落合博さんが書かれた新書も出ています。

個人経営の書店に関する実態が結構率直に書かれていて、ここまで言い切ってくれる人の言葉は読んでて清々しいとも思います。
前職は新聞記者、ということで完全にゼロからのスタート。それゆえに忖度なく書けることもあるのかもしれません。

そしてこの本は2021年に出版されたんですが、「70歳まで続けるとしたら残り7年」という一文が登場します。

私は都内在住ですが、浅草エリアからは離れた場所に住んでいます。
それゆえ推し書店ではありますが、そんなに頻繁に通えているわけではなく、行く頻度は年に一度ぐらいです。

ただ、今はもう2024年。
同じように年に一度のままなら、行ける回数はもう片手で数えられるだけになってしまう。
(あまり考えたくないけど、落合さんが仰る「70歳まで」の仮定が、それより早まる可能性も全く無いとは言い切れないのも確かです)


続いてほしい場所、好きな場所。
買い物は投票だと聞いたことがあるけれど、どうせお金を使うなら、そういった場所に使いたい。

このnoteでご紹介するのも「推し活」の一環みたいなものです。
浅草方面へ立ち寄られる機会があれば、ぜひ足を運んでくださいませ。



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