東京大学2023年国語第4問 『詩人であること』長田弘
端的に言って、問題文は難解であり、設問は難問である。
問題文が難解だというのは、筆者の言葉の使い方が独特であること、書かれている内容そのものも個性的であること、などによる。設問が難問だといえるのは、傍線を引かれた箇所が、体言や一節まるごとではなく体言を修飾する句だったり、そこに含意される内容がその傍線から遠い箇所で言及されていたりすることによる。
東大国語第4問は、必ずしも論理的でない主張や誰もが共感できるわけではない感慨を受験生に解釈させ、それなりに論理的に説明させる