東京大学2016年国語第4問 『青空の中和のあとで』堀江敏幸
とても解答しにくい問題という印象だ。
普通の人は晴れた日に外を歩いていて「これから降るらしい」という情報をたまたま得たら、「雨が降るのはいやだな。でも、事前に知ることができてよかった。雨をしのぐための準備ができる」くらいの思考をめぐらせると思うのだが、筆者は不意打ちのような天候の崩れに救いを求め、予報には息苦しさを覚えるというのだ。
なかなか共感しにくい内容だが、それはそれとして著者の独特の論理をたどり、筋道を立てて解答をつくるしかない。心理的には賛同できないことでも、