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家族への気持ちを考える

ヘレディタリー/継承という映画を見た。
祖母の死を境に、その娘アニーと、夫スティーヴン、息子のピーターと娘のチャーリーに降りかかる不思議で不気味な出来事を描いている作品だった。
見終わった後は、よくわからなくて考察なんかも見たりしたけど、この作品は、逃れられない血筋の呪いと、家族の愛や絆の二面を描いている作品であることが分かった。

私は大学4年生で、22年間父と母と実家で生活している。周囲の同世代の家族関係がどんなかは知らないが、仲はよく、距離も近い方だろう。
私は、家族が大好きだし、尊敬している。
死ぬ時まで幸せに生きてほしいと願っているし、夢や目標、願いや望みも叶ってほしいと思っている。
また、私をここまで育ててくれて、養ってくれている。好きなものやこと、人がいる人生を送れているのは家族の支援と協力と愛によるものだろう。

そう思う反面、家族と関わりを断てる場に行きたいと思うことがある。家族の介入がない生活を夢見ることがある。
家族の一言が、一動作が、接し方が、考え方が、嫌になることがある。全てが自分と相容れないと感じるのだ。
そして心底うんざりする、家族にも。
自分にも。

この相反する気持ちに向き合い続けるのだ。
ヘレディタリーのアニーは、自分自身に流れる悪魔の血に抗いながら、母として家族を守るため戦っていた。チャーリーもそう。
スティーヴンやピーターは、だんだんとおかしな言動をするようになったアニーに恐れ、うんざりし、失望するけど、でも愛していて、助けたいと思っていた。見捨てることなんてできないのである。
家族に流れる悪魔の血によって、崩壊していく。
しかし、家族の絆によって最後まで愛し、助けようともがく姿が映画にはあった。

この映画のような、どちらの感情が良いとか悪いとかは無いけれど
家族というのは相反する気持ちを抱えるものなんだと思う。
血のつながりは、私たちを決して引き離すことはない。どこまで行ってもその事実からは逃れることができない。それはとても息苦しく、呪いのようである。
しかし、そこに愛がある。私にはある。
呪いであって、それでいて掛け替えのない支えなのだ。
だから、向き合って考えて、答えなんて出ないまま、そのままずるずる、
死ぬまでずるずるだ。笑
家族って怖い
怖いけど、必要だ。


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