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【家族漫談】父が"ポンドフォー"と謎の言葉を発し始めたので、家族会議が開かれた。

私はフリーター。
そしてバイトを掛け持ちしている。

その中の一つ、ベトナムのサンドウィッチ「バインミー」を販売しているお店で働いている。

ある日バイトが終わって帰宅し、いつも通り母と父と夕飯を食べていた。

バイト先のことを話していたらベトナム料理のフォーの話題になった。

何か考えているのか考えていないのかわからない間のあとに父が突如言い出した。

父:「フォーといえば、ポンドフォーっていうのもあったよな?」


私・母:「ポンドフォー????」


唐突に父から謎の言葉を言われた。

私と母は「ポンドフォー」というワードを聞くのは初耳で、なんだそれは?という空気が漂った。


その後も父は私たちが戸惑っている事も知らずに、何度も「ポンドフォー、ポンドフォー」というので言われ過ぎて気になり始めた私と母はgoogleで調べてみることに。


【ポンドフォー 検索】


すると、検索結果にはヨーロッパの通貨ポンドに関する記事と画像ばかり。

私:「通貨のポンドの画像しか出てこないよ?笑」

父:「確かシチューみたいなのだったと思うんだが。」

私・母:「シチュー????」


フォーの話から父はシチュー的な料理の話をしていたのか。
唯一の手がかりを見つけシチューらしい画像も探すも見当たらず。

もしかしたら父の発音が違うかもしれないと、
「ポンドホー」「ボンドフォー」「ポン ド フォー」とスペースで区切ってみたりしたがそれらしい検索結果が全然出てこない。

「ポンドフォー」とは一体なんなんだ…?


父が突如として発言した「ポンドフォー」という謎の言葉のせいでどんなものか気になってしょうがなくなっていた。

しかし、父の「ポンドフォー」という言葉と「昔あったシチューみたいなもの」という2つのヒントだけでは到底答えに辿り着けそうもなく、迷宮入りになりかけたていた。

そんな絶望的な雰囲気になっていた時突如として奇跡が起きた。


母:「そういえば昔シチューとかカレーみたいなパッケージにそんな名前あったかも。」


なんと母が「ポンドフォー」らしきものを断片的に覚えていた記憶を思い出してきたのだ。

お!母ナイス!
父の記憶よりも信頼がある母が思い出してくれたのなら希望が持てる。もしかしたら、答えに近づけるかもしれない!

と私は希望を持ち始めた。

私:「おー!頑張って思い出して!」


これが最後の希望だと思いながら、母は再びスマホで何かを調べ始めてた。


数分後、母が顔を上げた。

すると、

母:「パパが言ってるのってフォンドボーじゃない?」



「フォンドボー!?」


確かに「ポンドフォー」っぽい言葉。
あー、ポとフォを逆にしちゃってたのね父…。

だけどなんだそれは…と私はその言葉を聞いたがモヤモヤが続いていた。

私は居ても立っても居られなくなりスマホで調べた。

【フォンドボー 検索】


出てきた。

「フォンドボー」と書かれたシチューのようなカレーの様な写真が描かれたパッケージの商品が出てきた。

画像1
フォン・ド・ボー


これか、フォンドボーは…
言い方はフォン・ド・ボーだったりフォン・ド・ヴォーだったり。

ようやく見つけたが「なんだこれは?」とわたしの心は煮えきらない。

「カレーシチューに深みのあるコクを」
「具材と一緒に煮込むだけフォンドボー」
挙げ句の果てには「フォンドボー醤油」まで出てきて、一体全体フォンドボーはなんなんだとなったが、世界の辞書"Wikipedia"でフォンドボーを調べてみたら。

すると、フォンドボーとは「フランス料理でよく使われる出汁」。

なるほど、出汁ね。うん、出汁か。



なぜ父はフォーの話をしている時に、この絶妙な言葉「フォンドボー」のことを思い出したのだろう。

この些細な発言から私と母を混乱させ知りたくてたまらなくさせた。

見つけた挙句、微妙な答え過ぎて煮えきらないこの感じ。

どうしてくれるんだ、と。

私は内心そう思っていたのだが、あまりにも父が謎過ぎて面白くなり私と母でこの状況に笑いが止まらなかった。

父は天然なのか、変わり者なのか、たまに摩訶不思議な発言をする。

noteで母が可笑しいという話題をよく書くが、父も父で別ジャンルで可笑しい。


しばらく笑った後、母が「さぁお茶でも飲みましょ」といつも通り食後のお茶を沸かし始めたところでフォンドボーの話題は終わった。


うちの親は変わり者。
こんな家族だから毎日笑が絶えない楽しい家族です。





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とぅぶ
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