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F&N

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F&Nは長岡研究室で発刊しているマガジンです。 Foot&Networkの略であり、半年間の活動で出会った人や活動について紹介していきます。これまでは冊子の印刷をしていましたが、…
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2024年8月の記事一覧

見えないことで、みえてくるもの[Footwork & Network vol.27]

1.「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」  6月28日(金)、「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」という体験型のプログラムに参加した。非日常を体験できる越境先としてゼミ生がおすすめしてくれたのがきっかけでここに訪れた。また、カフェゼミ準備の際に、「部屋が暗い時の方が話が弾むときあるよね」という話題になったことがあり、”暗闇での対話”というテーマに興味を持ったのもきっかけである。  このプログラムの主催は「一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ」である。ダイアログ・ダイバー

Footwork & Network vol.27

長岡研究室が発信する「Footwork & Network(略してF&N)」。そもそも長岡研究室とはどんなことをしているのか、「越境」とはどんなものを表しているのか、そしてnoteでの発信はどんなものが取り上げられているのか。 改めて、長岡健教授本人のnoteで綴られている。 ぜひご一読後、今回のF&Nをご覧ください。 【サードプレイス / ご近所付き合い 】『令和のご近所付き合い』が生まれる場 / しょう上池袋にある「くすのき荘」は、公園隣のシェアアトリエやまちのリビン

越境活動のエスノグラフィー

長岡研究室のメンバーは、自分たちのことをMELC (Management Ethnographers' Learning Community)と呼んでいる。学生向けの説明で言及することはあまりないが、実は、長岡研究室(長岡ゼミ)の活動レパートリーには様々なスタイルの「エスノグラフィー」が散りばめられている。 私たちが「越境」と呼んでいる活動は「参与観察型のフィールドワーク」と呼ぶこともできる。ゼミ生たちは未知の世界に飛び込み、出会った人々と関係性をつくり、自分の世界を広げて

感動を人へ

botanical lightとの出会い  今年の6月27日に開催した「カフェゼミ#61」。「サスティナブルな挑戦者のキャリア・ストーリーを聞く会」というテーマで開催した。その際にゲストスピーカーとしてお迎えしたのが株式会社グリーンディスプレイの大塚淳一さん。大塚さんは「botanical light」の開発に携わっている。botanical lightとは植物や微生物の力を借りて発電する、環境を破壊することなくエネルギーを回収できるライト。イルミネーションや施設の装飾ライト

イタリアで家族経営の宿に住み込みをした話[Footwork &Network vol.27]

2024/5/2から5/16までイタリアの「AL Vecchio Convento」に滞在した時のお話。 場所について 場所はイタリアのポルティコ・ディ・ロマーニャ。山中にある小さな村。ボローニャから3時間ほど電車とバスで乗り継いだ先につく。僕はフィレンツェから向かった。5時間近くかかった。 きっかけは僕の地元である埼玉のパン屋さんが紹介してくれたことがきっかけ。10年ほど前に修行していたらしい。僕がイタリアに行くならということで紹介してくれた。家族経営の宿で、アクセス

『令和のご近所付き合い』が生まれる場 [Footwork & Network vol.27]

長岡ゼミで活動する中で、私が関心を持ったテーマのひとつが『サードプレイス』でした。『b-lab』という中高生を支援する施設の運営に関わる中で、そうした家庭でも学校でもない"第三の居場所"を作ることに興味を持つようになりました。 かみいけ木賃文化ネットワーク上池袋の空き家問題 今回のF&Nは、少し変わった『居場所』のことを書きたいと思います。紹介するのは、上池袋にある1975年築の木造2階建の物件『くすのき荘』です。 この『くすのき荘』は元々は誰も住まなくなってしまった木

エシカルは深まっていく[Footwork &Network vol.27]

はじめに最近のエシカル  「倫理的な」という意味を持つ形容詞「エシカル」。商品の購入や社会的活動など、様々な場面で聞くようになりました。ゼミ内でも、鎌倉フィールドワークにてエシカルショップのプロデューサの方にお話を聞いたり、ゼミ生同士で意見を交換し合ったり。次第に、諸手を挙げて賛同するよりも、そもそも私の理解・共感レベルってどのくらいなんだ、この場合のエシカルはどんな文脈なんだろうなぁと商品ラベルをチラ見する、というような癖がつきました。  今回は、昨年12月から少しずつ通

「よそ者」としてできること[Footwork & Network vol.27]

探究学習を、伴走する探究学習とは  みなさんは、「探求学習」という言葉をご存知だろうか。恥ずかしながら私は、これから紹介する活動に従事するまで、知らなかった。  この探究学習の時間は、授業の時間割に組み込まれており、私が高校生だった頃は「総合的な学習」と呼ばれることが多かった。生徒たちは、その時間の中で、自ら問いを立て、それを解決することで、そのプロセスを通じた学びを得ることを求められている。受動的ではなく、主体的に学ぶのだ。この学びの姿勢は、VUCAと呼ばれる時代の中で