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リズムの書き遺し
2022年5月9日 13:06
土曜日の朝、澄んだ空を窓越しに眺めながら珈琲を淹れる。彼女のスカートに僕のスキニーが絡まって官能的な情緒をかすめる。ベランダに出て鼻歌を歌う、小鳥のハミングが聴こえる。隣の公園で咲いていた桜の木に子供の笑い声が絡まってる。頓服を飲む。日曜日の昼、仰向けの布団で部屋の常夜灯だけを見ている。カーテンから漏れる陽光に顔をしかめながら布団に潜る。夕方からのアルバイトに物想い、動悸した心臓が
2022年5月6日 10:00
珈琲を啜るあれは、夜が夜でなくなる頃のことまだ長い一日に目配せしてはため息熱い熱いと汗をかくグラスの横で葉巻を吹かせるカップ珈琲を啜る珈琲は啜られる僕に啜られる隣の彼女に啜られる斜向かいの老人に啜られる啜る音だけが反響しそれはこの場所に特異的な強迫観念を生み出した啜らなければいけない僕は珈琲を啜らされているだけかもしれないあるいはこの喫茶にあるいは、珈琲自身に珈琲