氷河期世代は永遠の少年少女なのか?終わりなき90年代
就職氷河期世代とは、おおよそ、1994年から2004年頃に大学生として就職活動をした者のことだ。場合によっては、リーマンショック直後に就職活動をした者も含むことがある。この世代は、極めて就職活動が厳しく、東大京大一橋大早慶であっても、無名企業に就職する人も多かった。非正規比率も他の世代よりも高い。
私は2006年頃の就活世代なので、就職氷河期もリーマンショック直後の不況も両方回避したラッキー世代だ。そのため、このような悲哀と屈辱は味合わなくてすんだ。
この世代は、保有金融資産も極めて少ない。他の世代であれば1000万円、2000万円の金融資産がある人も少なくない。この世代よりも前であれば、バブル世代といわれ、極めて有利な就職活動だった。5社内定は当たり前。企業から内定辞退をさせないための接待まであったくらいだ。そのため、バブル世代は持ち家比率も既婚比率も氷河期世代よりも高い。そこで、プレジデントオンラインは「普通の大人になりたくても、なれなかったのがこの世代だ」と主張している。まあ、超優秀な人であれば、氷河期世代であっても一流企業に勤務してのし上がった人もいる。私もリアルで知っている。だが、それは極めて少数だ。日本はレールから外れたら二度とまともな就職はできない。一度でも、無名中小企業へ就職したり、非正規雇用になれば、はい上がるのは極めて困難なのだ。そのため、多くの大企業では、この世代がぽっかりと空いている。私も、何度も転職しているが、私の上の世代はバブル世代ばかりだった。
そのため、この世代は、まともな大人になりたくてもなれず、住宅や自動車ではなく、アニメやゲームなど、カネのかからない趣味を楽しむとプレジデントオンラインでは書かれている。まあ、バブル世代もターゲットかもしれないが、旧作のリメイクはかなり多い。そして、そのターゲットは、ギリギリ私や、私の上の世代である氷河期世代をメインのターゲットにしている。いまだに、ファイナルファンタジー7(1997年頃)やエヴァンゲリオン(1995年頃)、シティーハンター(1980年代後半から1990年代前半)などが人気があるのが、その証拠かもしれない。
そのため、私の偏見かもしれないが、スクウェア・エニックスなどのゲーム会社も、テレビ局も、過去のヒット作品の焼き直しばかりだ。韓国が、日本よりも莫大な予算で大ヒットドラマを世界に売りさばくのとは対照的だ。日本のヒット作品はリメイクが多いように感じる。
プレジデントオンラインは、これを次のように解説する。「氷河期世代は経済力はないが、人口は多い。そのため、コンテンツの需要者としては期待されている。所得は恵まれないのに、消費者としては期待されている」とのことだ。
まるで、日本だけが、1990年代が終わらず、永遠に続いているかのようだ。日本は、変われるのか?単純に、リメイクをやめろと主張したいわけではない。いつまで、氷河期世代をリスキリングさせずに、放置するのか?日本政府の怠慢であると私は主張したい。もう、バブル崩壊直後の時代はとっくの昔に終わったのだ。