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東野圭吾さん、食わず嫌いしててすみませんでした!

ミステリー小説って、
1冊あたり長そうだし、
登場人物死んじゃうし、
ダラダラ続きそうで嫌だな・・・

と思いながら、
購入した本が届くまでの間だけ
読んでみよう
と思い読んだ、
東野圭吾さんの『俺は非情勤』。

読んでびっくり。

1冊あたり長くないし、
(短編集だったから)

登場人物が死ぬけど、
想像していた
グロテスクなものとは違い、

ダラダラ続かず、
爽快感たっぷり。

読んだことがないだけで、
ミステリーが苦手。
だから東野圭吾さんも
読まない。

そんな風に
食わず嫌いしてしまっていたのが
非常にもったいなく感じました。



俺は非情勤

非常勤講師、25歳の『俺』が
主人公の短編ミステリー集。

1作品あたり、ゆっくり読んでも
30分もあれば読める程度の
長さで、どの作品から読んでも
楽しめるような構成になっています。

非常勤講師が、赴任先の小学校で
不思議な事件・事故に巻き込まれ
それらを解決していきます。

面白いのが、
事件なんて起きないであろう
小学校という舞台で、
さまざま事件が繰り広げられること。

この事件にどうやって小学生が
絡んでいるのか・・・?
と思いながら、

ひとつひとつ事件のピースを拾い
最後に全てがつながる感覚が
爽快でした。


また、
小学生たちを、変にちやほやせず
ドライに接する『俺』の態度が
潔くて、読んでて清々しかったです。


まだ長編ミステリーを
読む気持ちにはなれませんが、

このような短編でサクッと読める
ミステリーなら
もっと読みたいと思えた一冊でした。



本書の中で特に引き込まれた物語(ネタバレあり)

・6×3
・1/64
・10×5+5+1
・ウラコン
・ムトタト
・カミノミズ
・放火魔を探せ
・幽霊からの電話

これら8つのミステリーが
『俺は非情勤』には
まとめられています。

その中でも特に
引き込まれた物語が、
10×5+5+1。

なんなん?
その数式。

と口の悪い関西弁が
思わず出てしまいそうな
タイトルですね。

しかし、
謎の死を遂げた男性教師と、
その生徒たちの複雑な思い

詰まった物語でした。

結論は
生徒たちと仲を深めようとして
頑張った結果の事故死。

そんな展開ありなん・・・?
と思わず声を出してしまいました。

そして、
最後に主人公『俺』が言った台詞が
また深い。。。

「なあみんな、
人間ってのは弱いものなんだよ。
で、
教師だって人間なんだ。
俺だって弱い。
おまえらだって弱い。
弱いもの同士、
助け合って生きていかなきゃ、
誰も幸せになんて
なれないんだ。

東野圭吾『俺は非情勤』より引用





こんなに色々と感じられるなら、選り好みせず読めばよかった!

上記のように、
私は、今回の本を通じて
ミステリーというだけで

東野圭吾さんの本を
敬遠していたことを
心の底から悔やみました。

よくよく思えば、
最近読んだ村上春樹さんも
そうですが、

ベストセラーであるものは
ベストセラーである所以
あるんですよね。

だから面白い本なんだろうし、
だから皆に読まれるし、
だから書店に並ぶ。

以前読んだ、
Think clearly』にも
書かれていましたが、

これまで読書してこなかった
ひよっこは
選り好みせずに読むが如しです。


反省・・・(´•ω•̥`)



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