たみねた

ニンジャスレイヤーTRPGやパルプ小説にハマったターミネーター。不定期に何処かへ出没します。T1000Gという名前でも活動しています。

たみねた

ニンジャスレイヤーTRPGやパルプ小説にハマったターミネーター。不定期に何処かへ出没します。T1000Gという名前でも活動しています。

マガジン

  • 【足掻鬼】シリーズ

    連載小説「足掻鬼」収録マガジン。~日ノ本とは似て非なる異界「あらず国」へと流された少年剣士「弁之助」。不屈(まけず)の力を持つ「足掻鬼」を相手に、彼の戦が始まろうとしていた~

  • 書いたものまとめ

    マガジンタイトルの通りです。T1000Gが書いたもの(主に小説。シリーズものなどではなく、分類できないもの)がまとめられています。

  • 【シェルブレイク】シリーズ

    「極悪死刑囚たちのうち一人が生き残る方法はただ一つ。最強の殺人鬼を殺すこと」 死刑囚”シェル”とそれを取り巻くヤツらが織りなす、サイバーパンクファンタジー活劇。

  • 女神父カスケット・ホーリーシット シリーズ

    女神父カスケット・ホーリーシットは悪魔による聖別で女にされた神父だ。彼は棺桶に入れた聖別された武器を手に、悪魔を従える実験的部隊”悪魔従属部隊第4課”を率い、人類に敵対する悪魔に対抗するため数々の作戦に挑む。 ※【女神父カスケット・ホーリーシット】シリーズに属する小説記事をまとめたマガジンです。

  • MACHINE TRPG【コールドスティール】第一版β

    T1000Gを筆頭に個人Discord鯖で作られたロボットTRPG【コールドスティール】第一版のβルールブックです。まだルールは試験段階であり、販売もされておりませんが、公開はされています。改めてルールブックが完成次第、販売予定です。

最近の記事

食屑鬼 #パルプアドベントカレンダー2023

 生きたいと願う人間には脂が乗る。  餓死寸前のホームレスの肉は、その体に似合わずとても上等だった。  年甲斐もなく骨すらしゃぶってしまう程に。  幼少期、ターキーレッグの骨をずっと舐めていたのを思い出す。 「また食べたの」  少年の声がした。  振り返ると、暖かそうなコートに身を包んだ贄田がいた。 「自由行動だと言っただろう。私は自由にした」 「自由過ぎるよ」  おお寒い、と言いながら贄田が私に近づいた。 「やばい絵面だね。美人が台無し」 「言うようになったな」

    • 一人でいたい。だけど一人では生きられない

       ここに告白する。  私は19歳の男子高校生だ。  留年したわけではない。  中退して復活したわけでもない。  転籍の関係で一年遅れ、そして四年制の高校を選択したがために起こったことだ。  履歴に傷はつかないらしいが、多分そんなことはない。  もうついている。  とはいえそれを後悔してはいない。  むしろ自分を見つめる時間ができて良かったと思っている。  だが、自分を見つめ過ぎた気もしている。  人は一人では生きていけない、という言葉がある。  勿論そうだと思う。  そうだ

      • 君 #小牧幸助文学賞

        そっぽ向いても君は追いかけてくれるかな。 ◆ 上記の応募作です。

        • 罪 #小牧幸助文学賞

          心で君にごめんと言った分だけ君は傷つく。 ◆ 上記の応募作です。

        マガジン

        • 【足掻鬼】シリーズ
          0本
        • 書いたものまとめ
          8本
        • 【シェルブレイク】シリーズ
          1本
        • 女神父カスケット・ホーリーシット シリーズ
          1本
        • MACHINE TRPG【コールドスティール】第一版β
          6本

        記事

          都市獣拳

           空手はアプリで学べた。  身体に端子を開け、アプリの入ったメモリを挿すだけで、達人になれる。  クソ親父もそれに惹かれた輩だった。  路地裏で襲われそうになった私を電子空手で薙ぎ倒し、私を拾った。  クソ親父には感謝している。  野垂れ死ぬところだった私を助け、痛みと怒りを教えてくれた。  電子空手ではダメだということを教えてくれたのも、父だった。 「ぐぎゃあっ!」  と情けない悲鳴を上げたクソ親父を覚えている。  酒場に私を連れ出した時だった。  ヤツは私を傍に置きな

          都市獣拳

          サイバーゾンビ

          「人間になれば認められると思っていた」  と、男は液晶タブレットにペンでアートを生成しながら言った。  彼のペンを持つ手に迷いは一切ない。  頭の中にあるイメージを手でコピーアンドペーストしているかのような技巧だった。 「人間も他者の著作物から何かを学ぶ。私もそうしていただけなのに」  男はうわ言のように呟いている。  頭部に銃を突きつけても、必死に何かを生成していた。  タブレットにはロボットが首吊り自殺している様子が描かれている。 「良い絵だな」 「そうであれば、

          サイバーゾンビ

          【勝ち筋見えず】

           見えねえ。  なんも見えやしねえ。  一昔前なら見えた筈のもんが、何も見えねえ。  負けた時、負けそうになった時、俺には必ずビジョンが浮かぶ。  ”こうすれば勝てる”っていうビジョンが。  自分のこういうところを直せば、今度こそ負けやしないさ、明日なら勝てるさってビジョンが、絶対に浮かぶんだ。  今はどうだ。  何も、見えやしねえ。  ヤツの太刀筋も、足捌きも、自分の予測でさえ。  すべての動きがあいつの掌の中にあるみてえに、俺の動きは全て裏目に出る。  刀の握り方が

          【勝ち筋見えず】

          【小説備忘録】AIに作ってもらったコンセプトアートをざっと並べてみた

           この記事は、私がAI(特にMidjourney/Nijijourney)に作ってもらったコンセプトアートを、自分の考えたアイデアや雑記と一緒にまとめたものです。  結局小説本編の執筆は進まず公開には至りませんでしたが、この記事を見てくださっている方々に少しでも刺激を与えられたらいいな、という思いのもと公開します。  また、この記事は個人のアーカイブとしての役割も兼ねています。 ■ スカムノベルズ 私はAIアートを使った小説作品群を【スカムノベルズ】という架空のレーベル

          【小説備忘録】AIに作ってもらったコンセプトアートをざっと並べてみた

          食屑鬼

           薄暗いダイナーは二人の貸し切り状態だった。  窓際のボックス席に座る男と女はスーツを着ている。女は高級レストランにでも来たように目玉焼きを丁寧に食べていた。男はテーブルを指で叩く。ピアノのように叩くと、やっと女がこちらを見た。  「ベーコン食いてえ」  「豚肉は切らしてるそうだ」  「人間のベーコンだよ」  「私は加工屋じゃない」  「ミンチ作っておいてそれか?」  床を見やれば、血と肉のプールが広がっている。  どちらかと言えばスープだった。これではベーコンは作れない

          【TRPG】我流マスタリング講座ver2.0「GMって楽しい!」

          ■ これは何? これは「TRPGのGMってめちゃくちゃ楽しいよ!」ということを伝えながら、「どうやってやれば良いのかわからない!」「どうせやるなら上手くやりたいんだ!」「そもそもGMってどこが楽しいの?」という声に軽くお応えしていくことを目的とした、初心者GM(あるいは中級者GM)に向けたマスタリング講座です。マスタリング講座と言いながら、シナリオの書き方とかもざっくり話したりしています。  筆者の出身文化園が【ニンジャスレイヤーTRPG】なので、【ニンジャスレイヤーTRP

          【TRPG】我流マスタリング講座ver2.0「GMって楽しい!」

          【シェルブレイク】#1

          #1ザァッと叩きつける雨がフルヘルム越しに聞こえる。 殺人スコールは燻る体を冷やしてはくれない。雨は青や赤に輝く水溜まりを染めた血を洗い流す。死体はそのまま。誰も地中には埋めない。 「フー!」 猫が鳴いた。 そちらに振り向くと、傷ついた猫はビクッと震えて暗闇へと疾走した。 礼はない。 寄り道をしているヤツはどのくらいいるだろう。 参加した死刑囚全員がメナスが現れる場所へ向かっている筈だ。 今回ばかりは快楽や衝動に従ってもメリットはない。ただ先を越され死ぬだけ。 だが俺

          【シェルブレイク】#1

          女神父カスケット・ホーリーシット:【決死の通過支援作戦】#1

          「獲物がノコノコ歩いてるよ、カスケット」 とノンシスが言った。 その中性的な声は、誘惑されかねない程に心に響く。 「僕の性欲がビンビン反応してる。間違いない、悪魔だ」 「そうか。で、そいつをハメたいか?」 「いいや全然。僕は美女しかハメないから」 ノンシスはニヤニヤと笑みを浮かべる。 このシスター服に身を包んだ華著な少年の悪魔の性欲は凄まじい。それはもう、あらゆる人間や悪魔を探知して正確にその情報を見抜けるくらいには。 その探知距離も、俺が豆粒くらいにしか見えない距離にいる

          女神父カスケット・ホーリーシット:【決死の通過支援作戦】#1

          【感想】おまえはファイアパンチでにんげんを知る

          ウェルカム。この記事は藤本タツキ先生の漫画「ファイアパンチ」の感想を書いた記事だ。俺にはしっかり名前とかがあるが、感想を読む上では不要なので変な紹介はしない。また、考察などは他の方々がやっており、今の俺にはじゅうぶんな学び、神話や宗教などの知識がないため、ここではやらない。 ネタバレは当然含まれているので、これからファイアパンチを読む方はブラウザバックした方が良い。 鬼才、藤本タツキ俺が藤本タツキ先生の作品に触れたのは、週刊少年ジャンプで連載されていた「チェンソーマン」が

          【感想】おまえはファイアパンチでにんげんを知る

          MACHINE TRPG【コールドスティール】ノイマンのデータβ

          ←【0:イントロダクション】に戻る ←【1:キャラクターセクション】に戻る ここにはPCの一つである「ノイマン」に関するデータが揃っています。スキル、アイテム、改造手術など、様々なデータが取り揃えられています。 「さて、お前の強さはどんなものだろうな。 私はお前のようなノイマンと会えたことを誇りに思うよ」 ◆ノイマンの可能性:ノイマンには、ブリンガーの操縦者としても、兵士としても可能性が見出されている。ブリンガーの操縦で鍛え上げられた恐るべき反射神経や、サイバネティクス

          MACHINE TRPG【コールドスティール】ノイマンのデータβ

          MACHINE TRPG【コールドスティール】ブリンガーのデータβ

          ←【0:イントロダクション】に戻る ←【1:キャラクターセクション】に戻る ここにはPCの一つである「ブリンガー」に関するデータが揃っています。コアルールの段階であるため、その数は実際少ないですが、ゲームを楽しむことはできるでしょう。是非見ていってください。 「さて、お前さんはどいつを選ぶ? ルーキーのお前さんにオススメなのは、 ツィマーマンのブリンガー二号機にして標準機体のアーレンベルグだ。 ジェネレータもブースターも文句はねえ。 ま、逆に言えばバランスが良すぎて何も言

          MACHINE TRPG【コールドスティール】ブリンガーのデータβ

          MACHINE TRPG【コールドスティール】3β:ワールドセクション

          ←【0:イントロダクション】に戻る ここでは主に【コールドスティール】の世界観について紹介しています。世界観について話すとキリがありませんから、最初に世界観のあらすじと用語解説を掲載しました。更に下へ潜ると、人物や組織などが掲載されています。 「お前さん、この業界にゃあ慣れてねえのかい? じゃ、簡単に説明してやろうじゃねえか。 この業界がいかに過酷で、いかに世界の命運を握ってるかってえのをよ」 ◆荒廃した世界:【コールドスティール】の世界は、我々の住む現代の延長線上に存

          MACHINE TRPG【コールドスティール】3β:ワールドセクション