【本の紹介】書く瞑想(古川武士著)
今回は私が読んだ本「書く瞑想」を紹介します。
Kindle Unlimitedをご利用の方は無料で読めますよ。
どんな本?
日々のモヤモヤなどに悩んでいませんか?
そんな時、この本にあるメソッドで「書く」ことでスッキリするかもしれません。
著者は日本で唯一の習慣化をテーマにしたコンサルティング会社、習慣化コンサルティング株式会社を経営している、コンサルタントでありコーチです。
以下の引用にあるとおり、「書く」ということから開発した「感情ジャーナル」のメソッドについて惜しみなく説明してくれているのがこの本です。
その「感情ジャーナル」というメソッドを説明しつつ、この本では、以下のステップで「書くこと」をしていきましょう、とあります。
Step1 書く瞑想:
「よかったこと」「いやなこと」を事実と感情に切り分けて書く
このステップで無意識に感じていたことが可視化されます。
Step2 書く片づけ:
Step1で書き出したものを月1回整理する
これによって、可視化したものの傾向をつかむことでより解像度が上がります。
Step3 書く習慣化:
ここまで到達できたら、自分で人生を充実させている感覚になる
それぞれの説明に図解もあり、また、具体的なケース事例での説明もあります。
また、「感情ジャーナル」の使い方を巻末に丁寧に指南してくれるページもあれば、読者特典で「フォーマットダウンロード」もあります。
これだけ揃っていれば、メソッドを簡単に獲得することができそう、そんな気持ちにさせてくれます。
また、著者の長年のコーチ経験から「価値観」に到達することの大切さがこの本でいたるところに出てきます。
「書く」ことで「価値観」を整え、理想と目標をつなげる、というストーリーのあるメソッドは、まさしくコーチングの技術であり、それが生かされており、また、心理学の面からのアプローチもあり、「書く瞑想」について、説得力のある一冊になっています。
私の気づき
日記を書く習慣が既にある人は、このメソッドに少々違和感があるかもしれません。
「日記って、その時の気持ちを書き出したいだけで、活用は考えていなかった」という方が特にそう感じるかもしれません。
この本を読むと「あれ?もったいなかったかな?」という気持ちになるかと思いますので、ぜひご一読されてみてはどうでしょうか。
ご自身の内省が、かなり進むと思います。
ただ、逆に「書く」こと自体の習慣がない人にとっては、かなりハードルの高い話になりそうな気がしました。
そもそも、そういう方は、この本を手にしないかもしれませんし、
このnoteにも接することがなさそうですね💦
そんなことを思いながらも、「書く」こと自体の習慣がない人を
想像して、この本を読みました。
そこで思い出したのは、部下の評価面談や目標設定面談で初めて彼らの文章を見た時に驚く事が多かったことです。
おそらく、多くの管理職の方がそのような経験されたことがあるのではないでしょうか。
言葉が少なすぎたり、組織の目標から外れていたり・・・。
評価時の文章では、反省文になりすぎていて、一つも評価ができない表現になっていたり・・・。
そんな文章を見て「うん?なぜ?」となったりするイメージです。
最初は驚くけれど、丁寧に話を聞き出し、それを書くように伝え、
何度もやり取りし、完成に向かう、という行為を繰り返すと、
ほぼ全員が次のタームではきちんとした文章が書けるようになっている。
そんな経験をされた方は、私以外にも大勢いらっしゃるのではないかと思います。
そもそも、「書く」ことは「誰かに伝える」という目的がほとんどだったと思います。(手紙・メール・チャットや「本」もそうですよね。)
ただ、昨今では「内省する」ということを目的にしているという話が多くなってきたなと思います。
まさしく、この本は「内省」を目的とする「書く」という話なのですが、
「書く」ことが苦手、もしくは、慣れていない場合は、
前出の目標設定面談での文章を適切にするためのコミュニケーションの事例を踏まえて考えると、「書く」の手前に「話す(聴いてもらう)」というステップが必要かもしれないなと思いました。
さらに、日記を既に毎日書いているような「書く」ことに慣れている人でも、この「書く瞑想」のメソッドを取り入れても、どこかで人に伝えたくなることもあるかもしれない。
どこかで人に承認されたくなるかもしれない、
別の視点で質問されたくなるかもしれない、
そんな風に感じました。
つまり、「書く」こととセットで「人と話をする」ことで、より具体的に明確になっていくものなのではないかなと思いました。
私自身は、「書く」ことも「ひとり内省」も、苦手ではないのですが、
初めてコーチングをしてもらい、その後、本格的なコーチングを受けた時も「自分では突き破れない壁」を超える経験をしました。
自分で考えられる視点には限界がある、ということなのでしょう。
コーチ業をしている人々は、それを知っているため、コーチとして実績が高くても、常にコーチをつけるという話をよく聞きます。
とはいえ、「書く」ことは、自分との対話という意味ではとても大事なことなので、それを指南するためにこの本は存在しているんだろうなと思います。
個人的には「書く」と「話す(聴いてもらう)」こと、このバランスが取れて、
ようやく自分の見えなかった景色が見えたり、深掘りできていなかった価値観に遭遇し、自分の理想的な人生を描け、より明確な目標に向かうことができる、ということだと思っています。
著者は以下のようなことも本書で伝えています。
「書く」ことの「内省」、これで浮かんできたもの(例えば、明日行うことができる小さなステップ)を「行動する」。
それを循環させて深める、このポイントは私も深く頷きました。
その「行動する」ときも、誰かに宣言してみたり、約束してみたりして行動していけると、より行動が実行しやすくなるのではないかと思います。
この本で、まずは「書く」ことを学んでみて、自分でできるようであれば、「書く」ことにチャレンジし、うまくいかないときは、話を聴いてくれる人を探してみるといいかもしれませんね。
おすすめポイント
この本は、漠然と日記を書いている人に特におすすめです。
その日記を書いている理由が、「何らかのもやもやを解決したい」とか、
「目標を達成したい」といった目的である場合には、日記を書くやり方を、このメソッドに変えていくと、とても効果的だと思います。
また、「習慣化をしていきたい」という方にもおすすめです。
この著者の会社が「習慣化コンサルティング株式会社」なので、習慣化についても多くのヒントがもらえると思います。
「この本を読んで書く瞑想をしてみたいけれど、躊躇する」と思われた方、
「習慣化がなかなか定着しなくて困っている」と思われた方、
私でよろしければ、「書く」前の「話す」お相手を
させていただきます。
以下のURLにてご相談依頼してくださいね。
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