本当にそうだろうかー
本当にそうだろうかー
この25年間、そう問うことが多くある。
中学生、高校生の親御さんが
もう、親の言う事なんて聞かないんで、
と、前置きをして
「先生から言ってください。」
「ほかに言ってくれる人がいてありがたいです。」
というとき・・・
私は、親の言うことはなかなか「素直に」聞き入れないから、同じことを言ってくれる信頼する大人がいることがありがたく、幸運だと言っていると思っていた。
あくまで、私たちの「協力」をありがたいと思ってくれていると信じていた。
先生からも言ってくださいー
だと思ってた。
まさか、「どうせ聞かないから」自分たちは言わない、もしくは、あまり言わずにおくーということだとは想像もしていなかった。代わりに私たちが言うーということだとは思わなかった。
でも、親になった友人たちとの話なども加味して
学校の先生をしている人たちからの話も聞きながら
保護者の方々の言動を見ていると・・・
そう言われているような気がしてきた。
文字通り、「先生から言ってください」
と、言われているのだと・・・。
本当に、子どもたちは親の言うことを聞かないのだろうか。
本当に、子どもたちは親の言うことを聞いていないのだろうか。
子どもの成長というのは、ゆっくりと、でも、突然やってくる。
聞こえとったんか
やっとわかったか
ちゃんとしとったんか
聞いとったんか
と、思わず微笑んでしまう瞬間がやってくる。
その微笑む瞬間まで、根気よく、一瞬、嫌われても言い続けることが必要なのだ。
子育ても、教育も「今、このとき」のためにすることじゃないからー
子どもたちに何かを伝えて、注意をして
そのときすぐ
次の瞬間
それが出来たら、
それをしてくれたら、
または、やめるべきことはやめてくれたら
それはそれで良いことかもしれないけれど、子どもたちに私たちたちが伝えることは、「今、このとき」だけ出来たら良いというわけでもない。
少しずつ改善してくれたら、十分
改善が今、見られなくても
いつか、必要なときに気が付いて、
きちんとできるようになってくれたら良いことが多い。
だから、親、先生、社会の大人の役割は
今、改善が見られなくても、いつか気が付くと信じて言い続けること
手を変え、品を変え、伝え続けることが
親、先生・・・そして、社会の年長者全員の使命だと私は思っている。
昔、ドラマ「太陽と海の教室」で、織田裕二さん扮する先生が言っていた。
この仕事は何年か経って戻ってきた生徒の笑顔で報われるー
それは、「何年も経って」で構わない
私は、変わらず、同じことを言いながらここにいるからー
いつでも、君たちの可能性を信じているー
ーそう伝え続けることが私の仕事だと思っている。
そして、私は、スタッフにもそれを伝え続けたいと思っている。
言い続けるのは、彼らを信じているからだ。