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『心と身体の正しい休め方』(著:川野泰周)

【内容】
禅宗の僧侶であり精神科医である著者が、最近の研究を取り入れた身体の正しい休め方を書いた本。

【本の要約】
・現代人の疲れの原因の多くは、脳の疲労にある。
・その大きな要因として、現代人のストレスの多さとマルチタスクにある。
・シングルタスクを心掛けることで、ストレスを減らすことが出来る。
・シングルタスクで仕事をこなすためには、タスク一つ一つのことに集中していき、結果として多くの仕事をこなすことが良い。
・また日常に瞑想を取り入れることで、メンタルヘルスが向上する。
・物事一つ一つに集中したり、じっくりと味わうことで、日常の生活を瞑想的に過ごすことが出来る。
(例えば、歯磨き瞑想や吊り革瞑想、ラーメン瞑想など…)
・そうした日常のことを丁寧に行い、自分自身を丁寧に扱うことが、丁寧に生きることにつながり、マインドフルネス的な生き方が出来る。

【感想】
目先を変えた感じの本でしたが、メンタルヘルスに関してわりとオーソドックスなことを書いた本でした。

後から著者のことを調べたら、元々精神科医をしていて、病院に勤務しながら資格を取り、僧侶になった人のようでした。
精神科医としてのアカデミックな勉強をベースに、新たに禅を解釈している感じで、そういった感じで仏門に入る入り方もあるんですね。

仏教という切り口は今、メンタルヘルスだけでなく、量子力学、会社経営なんてものまで結びつけて語る人もいるくらいで、変幻自在に色んなものと結び付けやすいんだろうなあとおもいました。

そもそも日本の文化に与えた仏教の影響は、『源氏物語』や『平家物語』を初めてとした文学や、様々な仏像や絵画、思想など、多方面に及んでるようですし…

話はずれますが、僧侶の成り手も減って来ているとの話も聞きますし、お寺の規模が小さいと住職としてお寺に入っても、それだけでは食べていけないお寺もあるでしょうし…
こうしたタイプで僧侶をやるケースというのは、少しずつ聞くようになって来た気がします。
檀家をたくさん抱えた経済的にしっかりとしたお寺は、住職の子供や孫が既得権として引き継いで、それ以外のお寺は外から人を入れるとか、幾つかのお寺をまとめて管理するみたいになっていくケースが増えていくんでしょうね。
将来、外見は一見伝統的な寺院でも、住職は外国人なんてケース出てくるのかなあと思ったりしました。

https://d21.co.jp/book/detail/978-4-7993-2358-8

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