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質問045:ボールに集中すればいいというどけ、「戦術」は意識しなくていい?

ボールに集中すればテニスがうまくなるといいますが、
戦術は意識しなくていいのでしょうか?

回答


▶戦術は「ひらめく」


戦術が必要ないわけではありません。
 
とはいえ、いろんなショットを楽に操れるようになると、戦術というのは勝手にひらめきます

そのために必要なのが、「ボールへの集中」です。
 
詳しくお伝えしていきます。
 

▶戦術を成功させる「大前提」がある

 
テニスで難しいのは、戦術を覚えたからといって、それを実行するには、必要となるショットが正確に打てなければならないところにあります。
 
たとえばセンターに打ち、相手ペアの2人をコートの真ん中に寄せて、次の展開で空いたサイドにアングルショットを送る戦術。
 
確かにダブルスでよく言われる組み立てですが、成功させるためには大前提として、「センターへ正確に打つ技量」「サイドにアングルショットを正確に送る配球」が必要になります。
 
逆に言えば、「センターに正確に打つ技量」「サイドにアングルショットを正確に送る配球」が楽にできるプレーヤーにとっては、そういう戦術は教わらなくても、勝手にひらめくものです。
 

▶「あっち向いてほい」戦術


やっていることは、真ん中に寄せて端に打つだけの、「ちょっと複雑なあっち向いてほい」程度の内容ですから。
 
テニスではこれが「戦術」です。
 
つまり、戦術を成功させるうえでも、ベースには確かなショットの安定&正確性が必要となり、それを実現するのが「ボールへの集中」という手段になります。
 

▶必要なのは「ボールへの集中」と「現実どおりのイメージ」

 
ボールに集中すれば、戦術は勝手にひらめくし、型にはめた戦術を遂行しようとするよりも、その時々で臨機応変の対応も可能となります。

それを実現するためのベースとなるのが、「ボールへの集中」であり、さらにプレーの設計図となる「現実どおりのイメージ」です。
 
想像してみてください。
 
たとえばご自身が、ショートクロスも沈むボールも、ムーンボールもアングルボレーも、自由自在に、正確に、思いどおりに打つことができるとしたら、いろんな戦術が勝手にひらめきそうな気がしませんか?
 
先述したとおり、テニスの戦術は「あっち向いてほい」レベルだからです。

テニスのプレー中も将棋の対局中も、複雑なことは考えられません

そして、ひらめきに任せずプレー中に、戦術を「ああしよう」「こうしよう」などと意識すると、ショートクロスも沈むボールも、ムーンボールもアングルボレーも、自由自在に、正確に、思いどおりに打てなくなるから、戦術がひらめかないというからくりなのです。

▶「お好み焼き」を作ろう

 
繰り返しになりますが、戦術が必要ないわけではありません。
 
むしろ初心者のうちから、フォアハンドストロークならフォアハンドストロークの練習ばかりでなく、サーブならサーブの練習ばかりでなく、それらを組み合わせた戦術のパターン練習をどんどんやります
 
戦術という実戦に根ざして練習するほうが、個々のショットの質は磨かれ、実用としてのレベルも上がるからです。
 
たとえるならば、キャベツの切り方を練習するばかりでなく、実際にお好み焼きを作ってみるのです。
 
個々のショットの単体の練習というのは、キャベツを切る練習をしているようなもの。
 
試合というのは、そういった技術を組み合わせて駆使し、いかに相手よりも美味しいお好み焼きを作るかの「試し合い」です。
 

▶実戦に根差して「組み立て」を練習する


そして戦術というのは、どのタイミングで卵を落とすか、あるいは天かすを使うか使わないか、などの組み立てです。
 
お好み焼きという実戦(!?)に根ざしてキャベツの切り方を練習するほうが、千切りがいいのかザク切りがいいのかなどの組み立てができ、実用としてのレベルも上がります
 

▶「あらゆる物事の上達法」がある


いつまでもなかなか料理が上手くできるようにならない人は、切り方ばかり練習します。
 
いつまでもギターが弾けるようにならない人は、コードの押さえ方ばかり練習します。
 
そうではなくて、切り方や押さえ方は「かなり適当」でも、1食を作り上げ、1曲を弾き通すのです。
 
あとはこちらでご紹介した「KTK」で、何度も何度も回転させる。
 
これが「あらゆる物事の上達法」です。
 
ちなみら戦術のみならず肝心な「ボールへの集中感覚」も、忘れないうちに何度も何度も繰り返すのが、おすすめです。

即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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