テニス上達メモ147.「無くて七癖」を味方につける
▶フォームに集中すれば上達する?
常識的なテニス指導で教わる「フォームを意識する」とは、言い換えれば「フォームに集中する」となります。
私たちが注意を向けられる集中の対象は、無料ガイドブック『テニス上達のヒント』が伝えるとおり「一時にひとつ」が原理原則なので、テニスをプレーしながらフォームに集中していると、「ボールには集中できない」道理です。
▶フォーム情報が「ノイズ」となってボールの見方を雑にする
「いや練習ではフォームを意識するとて、試合ではボールに集中すればいいのではないか?」と考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし普段の練習ではフォームを意識するのに、いざ試合のときだけボールに集中するなど、できるでしょうか?
たとえばゲーム中に調子が悪くなったりしたら、つい練習で集中していたフォームについて、やっぱり意識してしまうのではないでしょうか?
こちらでは、「どんな情報を入れるかで人生は決まる」という話をしましたが、必要なボール情報以外に触れると、プレー中にもノイズとしてチラチラと雑念が湧く(=非集中)となりかねません。
打ち方に関する思考がプレー中にもチラチラとノイズとなってよぎります。
その間、スッスとボールが消えるのです。
▶脳は興味のある対象しか認識しない
視界には入っていたとしても、私たちは目にするすべてのものを見ているわけではありません。
興味がある対象しか脳は認識しないのですから、フォームに興味があるとき、ボールはよく見えなくなるのです。
スマホの画面にいくつかのアイコンがあって、視界には入っているとしても、今使うアイコンしか認識されません(関連記事「スマホの画面に『気づかないアプリ』がある理由」)。
▶「身口意」は1回やるとパターン化が始まる
ボールに集中する癖をつける。
習慣にする。
集中することに慣れる。
「癖」や「慣れ」などと捉えると、ボールに集中しようと意識しなくても、ボールに集中します。
癖と言うと「無くて七癖」などと言ってネガティブな印象かもしれませんけれども、だれしも「ついそうしてしまう癖」がある。
テニスゼロがお伝えしているのは、ボールを見たら、条件反射的に「つい集中してしまう癖をつける」手習いです(関連記事「あなたのテニスは『思考能力』or『条件反射』?」)。
そのためには、フォームを意識する練習は、ノイズになりかねません。
なぜならその練習は、フォームを意識する癖をつけてしまうのですから。
そう、行動、言葉、思考の「身口意」は1回やるとパターン化が始まります。
換言すると、ボールに1回集中すると、そのパターンも始まるのです!
▶最大限のポテンシャルを発揮する方法
私たちが意識できるのは、0.1秒前でも0.1秒後でも、必ず過去が未来。
「こういう打ち方を習った」という過去、「ああいうフォームで打とう」という未来。
つまり、フォームを意識しているとき、心は「今」にいません。
逆に、見たり聞いたり感じたりできるのは、必ず今だけ。
0.1秒前の景色を見たり、0.1秒後の音を聞けたりできない以上、五感で情報をキャッチできるのは必ず「今」です。
そして今(のボール)に集中しているとき、私たちはクリエイティブになり、最大限のポテンシャルを発揮できます(関連記事「「もう」と「まだ」の狭間に「集中」がある」)。
▶不安になったり寂しくなったりしない方法
そして「今」にとどまって集中し続ける限りは、不安になったり寂しくなったりして苦しまずに、済みます。
上記と同じ理由により、過去や未来について考えられないからです。
そのためには日常生活でも、目の前の作業をなるべくていねいにするなどすると、「今」に心がとどまりやすくなりますね。
1回ていねいにすると、パターン化が始まります。
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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