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「君の名は。」は8年前に見て、親子で衝撃を受けた映画!青春は常に心の中にある✨

「君の名は。」

8年前に劇場で観た時、

数十年に一度の傑作。

と正直、そう思った。

是非、Voicy音声配信でお聴きください♪


事前評判が良いと聞いてから観に行くと、8割満足が通例なのだけど、この作品に限っては、その予測を軽々と超えていった。

全国的にもてはやされた作品は、観る前から既視感が宿り、感動は色褪せる場合があるが、この作品に限っては、そんな先入観を蹴散らされた。

脚本・映像・音楽・背景美術・キャラクター・台詞、全てが高いレベルで「感情を揺さぶる」という一点に収束された映画は、3000作以上観てきてもそうはなかった。

幼少時から長く映画を観すぎてしまった私は、いつの日か、心揺さぶられることが減っていってしまっていた。感度が鈍くなっていき、キューン、とか、ゾクゾク、とか年々、感じられなくなっていた。批判的観念や映画的記憶が、感情の深い部分に映画が侵食するのをとどめていたように思える。

この作品で、私は数度にわたって、ゾクゾクと鳥肌がカラダを巡った。

みぞおちの深い辺りがキューンと締めあがる懐かしい感覚。

実人生の失われた時間が走馬灯のように巡る切ない感覚。

幾度となく涙が溢れた。でも、理由の芯の部分はわからない。

美しい空や宙の光景で抒情を煽るのが新海監督だが、過去作ではそれが先行し過ぎて、キャラクターが後付けに感じられる時もあった。

ただし、この作品の瀧君も、三葉も、生命力をもって躍動している。

美しすぎる背景をぶち破るように、生きて、活きて、生きているのだ。

アニメのキャラクターなのに、実写よりも、現実に彼らの存在を身近に感じる映画はあったろうか。

アンニュイな奥寺先輩、リアリストの四葉ちゃんも忘れがたい。

彼らは、忘れたくない、忘れてはいけない、、

その名前、その存在の記憶に手を伸ばそうとするが、我々も無いだろうか、夜中にふと掴んだあの感覚、あの人生を変えるようなビビッドな感覚が日常に埋もれ、忘却の彼方に消え去りそうになりながら、、日一日、過ぎていく。

でも、確かにあった。全人生を賭けても忘れたくない、忘れてはいけない、あの感覚、あの想い、あの人、あの瞬間。

声優としては、沁みるナレーションから魂の叫びまで神木隆之介君、素晴らしい。上白石萌音さん、「舞妓はレディ」から「ちはやふる」と来て声優として、透明感と可愛さと訛りを統合して純度の高いヒロインが誕生した。今やドラマで主演を演じるようになった。

男女入れ替わりという、ちょっとHなコメディネタに収まりそうな入口から、笑いつつも、テンポよく彼らの日常を追っている内に、お互いを切なく追い続ける想いにスライドしていくストーリーラインのうねりが心地よい。

新海監督の過去作品は時にナルシシズムが前に出て、引いてしまう瞬間も作品によってはあるのだが、この作品に関しては、思い切り、ど真ん中に、速球ストレートを投げ込まれて、みぞおちに深く突き刺さった。

人間の心理・感情がどう揺さぶられ、どう跳ねて、いかにドキっとし、いかにキュンとくるのか、そこを中途半端に狙うと作為が透けて見えるのだが、何度も、何度も、何度でも、そこのポイントに剛速球を投げられたらもうカラダの反応、感情の揺らぎが、作品のリズムとシンクロして、1シーン1シーンとこちらの感情がビンビンと呼応していく。

アニメ、実写という枠を超えて、奇跡の青春映画が誕生したことが嬉しい。

18年前、「時をかける少女」を観て、感じたあの感覚をいまだ忘れない。

それを超えた今回の「この感覚」。20年後も決して忘れないだろう。

先に、友達と観に行った中2の長男は、既にサントラを買っていた。それを聴きながら、当時、レビューを書いた。

RADWIMPSの、この作品に寄り添う、いや、高らかに感情のうねりを増幅するもう一人の主役という存在感(本来、映画音楽としては邪道とも言えるほどのPV感だが、それも許してしまう)は圧倒的。野田洋次郎はアーティストというより「トイレのピエタ」俳優で独自の世界を抱える雰囲気を醸していて知ったが、こんな壮大かつアッパーな楽曲を一挙に世に送り出したとは、、興味が尽きない。

私が家に戻り、長男と顔を見合わせた時、彼はにやりと言った。

「どうだった?」「傑作だな」「やばいよね」「ほんとやば過ぎる位、よかったな」「友達とキュンキュン来ちゃったよ」「鳥肌もんだな」親子の会話とは思えないが、、、

息子よ、中2でこの作品と出会えた君が羨ましいよ。

でもな、この映画を観て、パパも誓ったんだ。

どこか深いところに置き忘れてしまった「あの感覚」を、もう二度と逃さないってことを。

そして、、

この映画を見て8年が経ち、中学2年だった長男は180近くになり、背は優に越されている。そして今は大学4年生で一人暮らしをしている。

つい、この前、22歳の誕生祝いを家族でした。

私は「あの感覚」を取り戻せるだろうか。

長男は今、「あの感覚」を生きているだろうか。

社会人になっても忘れないでほしい。

もし「あの感覚」を忘れてしまっていたら

もう一度、この映画を見て、キュンとしよう。

心の奥が疼いたらあなたは今、青春にいる。

青春は永遠に終わらない。

青春と「あの感覚」に今日も会いに行こう。



「君の名は」の青春と通じる、幾つになっても青春を生きていける勇気をくれる青春の詩も是非お聴きください♪

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天豆 てんまめ
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