雪がはらはら舞うように優しくありがとう

快晴の月曜日の朝。太陽を浴びながらコーヒーを飲む。花のシルエットが光と踊る。庭のジャパニーズアネモネをガラスの花瓶に活けたのは来客があったから。

週末は友人せっちゃんが、美しく成長した娘さんたちと遊びに来てくれて（我が家が一気に華やかに！）おしゃべりを楽しみながら一緒に料理を作った。せっちゃんは人々の心に寄り添う心理セラピストであり、料理の達人でもある。

本人は謙遜するけれど、私からしてみるとその腕前は神としかいいようがないほどだ。忙しく働き子育てもしながら、毎日、手間と工夫と愛情がこもった手料理をコツコツと家族やまわりの人々のために作り続けている人だ。

本人が料理を心から楽しんでいるからすごいのだ。忙しければ忙しいほど料理をすると心が安らぐという。本物の才能ってこういうことだよね。やればやるほど自分が元気になること。誰にでもきっとあると思う。

野菜は90度に包丁を入れるのだそう

豆とジャガイモのチョリソのシチュー、というスペイン料理を作った。通常はオリーブオイルなどで野菜をじゃっと炒めてからトマト缶や水を投入する工程かと思うのだが、せっちゃん先生の調理法は違う。

野菜本来の自然のうまみを最大限にひきだす「重ね煮」という調理法を取り入れ、例えばじゃがいもとにんじんを、ほんの少量の誘い水のみで、じっくりと優しく蒸してあげるのだ。

しかも、ここがすごいのだけど、お鍋に野菜を重ね入れる前に、お鍋の30センチ位上から塩をふりかける「雪がはらはら舞うように優しくありがとうと声をかけてあげる」というのだ。そして、野菜を重ねてお鍋に入れたら、もう一度、塩の雪をありがとうの言葉と共に降らせ、お布団をかけてあげるように優しく包み込むのだ。

こんなに素敵な料理の仕方があるだろうか？

ありがとう

この、ありがとうの塩と重ね煮の調理法で蒸した野菜をベースに煮込んで作ったシチューは、最小限の調味料なのに驚くほどおいしかった。

せっちゃん先生によると、この素晴らしい調理法は、自然食料理人の船越康弘さんの料理講座で知ったそうだ。船越さんの講演会は、以前にせっちゃんのご紹介で受講したことがあるのだが、船越さんといえばなんといってもあの笑顔！オーラから感謝のエネルギーが溢れ出している方という印象だった。

船越さんの所へはアレルギーや病気に悩む方、人間関係に悩む方、環境について学びたい方、いろいろな人生を背負った方々が相談に来られるそう。食や自然を通じて幸せに生きる智慧を、惜しみなく伝えていらっしゃる方だ。

波動の高い人、つまり運の良い人って太っ腹なのよね。ニコニコ笑顔で物も教えも自分から差し出すという姿勢。選民意識でガチガチ防御している間はまだまだ乗り越えるべき課題があるということですかに。

まわりの人を見ると、自分の位置がわかる。今日あなたにはどんな人が見えているだろう？

敬老の日ということで、母にサプライズで岡山県産のシャインマスカットを送ったら、ウキウキと弾んだような声で電話があった。

ぶどうは大好きな果物だからすごく嬉しかった。ありがとう。

贅沢はせず質素堅実を美徳とする昭和の働く女性で、昔から身内や特に娘には厳しかった母が、喜びを表現し「ありがとう」と言ってくれたことに、私は心から嬉しくなった。

あぁ、良かったなあ…！
私の蟹座土星が泣くほど喜んでいる。

長い間、こんな愛情を求めて生きてきた。自己憐憫や葛藤、エゴを手放して、自分から差し出せば案外すぐ隣にあるようなことだったのかもしれない。

世の中にはいろんなことが起こるけれど、学びを深めていくと、すべての出来事は自分の内側が作り出していると理解できるようになってきた。
それがいよいよ真実だと思う今ここだ。

そのような視点で世界を眺めてみると、あんなことやこんなこともあったから良かったのであって、やっぱり結局は船越さんの「ありがとう塩」じゃないけれど、人生とはすべて感謝に行き着くのかなと思うのだ。

以前、近所の人にいただいたイギリスの葡萄

ちょこっと告知

今後、マジカルジャーニーは、イギリスの森の家で対面で鑑定をしたり、星や古代からの知恵を学んだり、「体も心も健康に楽しく生きるための、ともしびとなるような会」を開催していこうと思っています。せっちゃん先生にも、食や心に寄り添うサポートでご協力していただけそうです。おいしい軽食などをいただきながら、時にお料理を習ったり、一緒に様々な暮らしの智慧を学んで、支え合い、みんなの才能を応援し合って行けたらいいなと思っています。イギリス在住で、ご興味ある方はぜひ参加してくださいね。また具体的に決まったらお知らせします。