今も心には、金魚が泳いでる。
夏の匂いがする。
私の心には、今も金魚が泳いでいるのかもしれない。
光の雨が降っていく。
今でも忘れられない、実らなかった恋の名残が、花火となって落ちていく。
それでもう終わりだと思っていた。
でも、ふとした時に、心の奥で泳ぐ金魚の影を見るような気がする。
何度消そうとしても、
何度きれいに散らせようとしても
残ってしまうのかもしれない。
もうあれから何年も経った。
今更どうこうするつもりもない。
きっと彼とは、もう会えないだろう。
それでもいいと思っている。
ただのクラスメイトでも優しく接してくれて、
私が虐められて学校に行けなくなった時、
私をかばって戦ってくれた。
その理由を知りたかっただけ。
でも、もういいか、とも思っている。
彼には彼の人生がある。
私は、ずっとその後ろ姿に、「ありがとう」の気持ちを送り続けるだけ。
でも夏が来るたびに、この曲を聴くたびに、
思い出してしまうことだけ、許してほしい。
私の夏の定番曲は、
大塚愛さんの『金魚花火』でした。
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