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単元内自由進度学習(中学校編)のはじめ方①

 いよいよ私が最も書きたい内容を記事にする時がやってきました。今回は、「単元内自由進度学習(中学校編)のはじめ方①」ということで、そもそも単元内自由進度学習って何?とか、中学校での実践がどんな感じなのか知りたいという方は是非、参考にしていただけたらと思います。

 単元内自由進度学習は子どもと教師のためになる

 結論から言います。マジで子ども主体の学習が実現できます。これは実践してみないと分からんと思います。あとは教師の子ども観(子どもの見方など)が変容します。例えば、生徒Aは一斉授業では寝ているのに、単元内自由進度学習では生き生きと学びに向かっている!とか、子ども同士の何気ない対話を聞いてみると、なかなか面白い点に気付いて自然と話し合いをしている!とか。一斉授業では得られなかった感覚を得ることができます。つまり、子どもにとっても教師にとってもよい手法だと実感しています。

 単元内自由進度学習で学力は身に付くのか

 これ、いろんなところで質問を受けます。そもそもここでいう学力というのは、数値によって点数化できる学力のことでしょうか?こればかりは比較ができないのでなんとも言えないと思います。パラレルワールド的な存在があって、一斉授業と単元内自由進度学習それぞれ同じ生徒に同じタイミングでやってもらって、同じテストを受けてもらったら立証できるのかも。でも、そんなことはできないですよね。
 ただ、教え子にインタビューをしたことがあるんです。単元内自由進度学習で、学力は身に付くと思う?って。そしたら、「絶対に身に付くと思う。」って即答してくれたんですよね。私は正直、一斉授業とさほど変わらないんじゃないかなって思っていましたが、当事者がそういう感覚をもっているのであれば、とりあえずそれを信じてみるかって感じです。
 それよりも、私は単元内自由進度学習では、教科の単元の目標を達成しつつ、主体的に学習に取り組む態度や計画を立てる力、学習を自己調整する力といったいわゆる非認知能力の向上に目を向けたいと考えています。さすがに一斉授業ではこういった非認知能力の向上を図るのはなかなか難しいと思われるので、単元内自由進度学習を取り入れるメリットは何かと聞かれたら、私はここの部分を強調するようにしています。

 単元内自由進度学習と自由進度学習の違い

 先ほどから私は「単元内」自由進度学習という表現をしています。私のやり方は、単元を桁にデザインしているので、このように呼ばせてもらっています。というか、単元レベルで学習を委ねなければ、非認知能力の向上は図れないと思います。例えば、50分授業のうち、10分だけ一斉授業をして、残り40分を委ねるとしましょう。これを自由進度学習と呼ぶ方もいるようですが、私が思い描くものとは大きく異なります。むしろ、このやり方は、「40分の自習」のような気もしますが。
 欲を言えば、2つの単元を組み合わせた自由進度学習くらいが多くの時間を学習者に委ねられるので、本当はそうしたいのですが、中学校は定期テストが入ってくるので、なかなかそれが難しいんですよね。

 さて、今回は単元内自由進度学習の考え方を記事にしました。次回は、実践内容を伝えられたらと思います。

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