【組織の成長につながる感情配慮】
「感情労働」という言葉をご存知でしょうか。
一般的には、
・感情の抑制や忍耐などが必要不可欠である
・どんな感情が望ましい/望ましくないかがルール化されている
といった労働のことを指します。
時に相手からの理不尽な要求をされても、
プロとして感情を抑えた対応が求められます。
従来は医療・介護職、教師、
旅客機の客室乗務員、
コールセンターの対応者をはじめとする
各種サービス業がこれに該当すると言われてきました。
しかし、2021年12月に実施された
「仕事と感情に関する意識調査」によると、
そのような職種をあえて除いても、
「仕事や職場に感情を持ち込むべきではない」
と考える人が約7割を占めています。
感情をコントロールしなければならない状況は、どんな仕事にも共通してあると言えます。
また、この調査では職場や上司の感情配慮
(感情を共有する仕組みの導入や思いやる機会)がもたらす効果についても分析されており、感情配慮がある職場ではワーク・エンゲージメントの向上や、消耗感の低減にプラスの関係が見られています。
【参考】
リクルートマネジメントソリューションズ機関誌RMS Message vol.65 p.23~p.30
PART4調査報告 仕事場面の感情は職場でどう扱われているか―20~49歳の会社員826名への実態調査
私自身の話にはなりますが、
感情労働の典型ともいえる介護職員として
7年ほど前から働いています。
仕事をする中で、
苛立たしさや悲しさを感じていても、
笑顔で接したり平静を装ったりすることは
多々あります。
ただ、幸いなことに上司や同僚と感情を共有できる場があることや、コーチとの対話によって自分の感情・気持ちを整理する機会を持つことで仕事を続けてこられていると感じています。
こうした感情労働に対するケアとして
多く挙げられているのが
「個別に話を聴く」という方法です。
前述の調査でも、感情配慮の仕組みとして
「上司と部下の間で、評価面談以外の1on1ミーティングの導入」
と回答した方が約2割となっています。
皆さんの中にも、話を聴いてもらったことで
気持ちがスッキリしたと感じたり、
もう少し頑張ってみようと思えたりした
経験をお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか。
しかしながら、
人事考課以外で部下と1対1で話したことがなく、いざ話そうとしても
何をどう切り出せばいいのか分からない
というお声をよく耳にします。
とくにコロナ禍をきっかけにして
業務以外の話をあまりしなくなり、
今さら話そうと思っても気が重くなる…
という方もいらっしゃるかもしれません。
私たちが提供している「トラストボーディング」は、訓練を積んでいるコーチとの1on1を
社員の方々に受けていただいたり、
リーダーや管理職の方々が部下の想いを聴く力を高める練習をしていただいたり、
といった形でご活用いただいています。
昨今、インターネットやSNS上では
人々のさまざまな感情があふれています。
表出の仕方は賛否両論あると思いますが、
人間として感情を持つことは自然なこと。
それにも関わらず、仕事においては
そうした感情を露わにしないことが
求められている世の中です。
こうした感情に対する配慮が
職場環境をさらにより良いものにし、
組織を成長させていく一つのカギと
なるのかもしれませんね。
文責:髙野玲佳
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この文を書いた人
個人向けのコーチング講座や企業でのコミュニケーション研修を担当するコーチをしながら、有料老人ホームに勤務する現役の介護職員でもあります。数年前に介護業界へと転職した当初から、よりよいケアを提供するためにはケアする側の心身の状態が大切だと痛感。模索する中で出会ったコーチングには「ケアする人をケアする力がある!」との思いから、介護福祉・医療業界で働く方や介護家族を中心に、対人支援・人材育成を行う方々をサポートしています。大阪生まれの大阪育ち、ツッコミ担当。
HP: https://carecoach-reka.com/
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