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hiroc_sk
誰もいない海
よくわからない
よくわからない
ことばだけ
ことばだけ
何を残したか
よくわからない
においのない世界
私のいない世界
中心に降りて行けば
私のいない世界
それでいいと
密度が下がる
安心感
悩んだ夜の
密度も下がる
朝に微笑みを
昼の光は彫刻刀
刻むだけ刻んで
残りは夜に戻る
消しカスが集まって
もう一度
命を宿すように
密度は上がる
気持ち悪さの
密度は上がる
昼を想像する
昼を創造する
だけど
私はそこにいる
ノイズだらけだとしても
私はそこにいた
届かなくても
言葉が漂うから
人はここにいない
朝焼けの向こう側
人はここにいない
世界だと幕を下ろした
記憶違いで
言葉違いで
断片化された
すべてを宿す
朝の光の中で
僕はそう思う
僕はそう思う
そう思う
そう思う
そう
そう
中心には誰もいない
海に水滴が
落ちるように
中心には誰もいない