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haru_lifelog
コンプレックス
劣等感にまみれた
痛みを忘れる
僕を忘れる
うまく
逃げたことも
忘れる
新しく生まれ変わった先を
転々とする
逃げている訳じゃないが
自分が誰か
誰よりも
掴めていない
不確かさだけが
ずっと
奥の方で響いている
血まみれの手で
幸福に触ろうとするのを
止めているのは
ずっと
繋がっている
今は忘れた
カオナシ坊やだろう
生まれ変わった
仮面の下で
いつ終わるとも
しれない
絶望を生きる
生きていることすら
忘れて
何なんだよ
お前は──
学生時代の
劣等感が
リアルに吹き荒れる夜に
秘密の扉が開いて
生きにくさに
灰色の光が
差して……
ただそれだけ──
何についての
劣等感だったか
忘れて
また眠りに就いた──